これって経費?個人事業主が計上できる経費とは?

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個人事業を行っていると、経費になるものと経費にならない支出の境界線がわからなくなってしまうことがあります。使用した費用が経費になるかどうかの判断のポイントや、税務調査の考え方などについて、詳しく解説していきます。

個人事業主は確定申告が必要

サラリーマンとして企業に雇用されていると、毎年12月の年末調整によって税務署に納めるべき所得税を会社が計算することになります。サラリーマンは税金について詳しい知識を有していなくても、会社が正しく税金を納めてくれますので、何も心配する必要はありませんでした。

独立して個人事業主となった場合、その年の所得税は翌年の2月から3月に行われる確定申告によって、所得とそれに対する税金を計算して納付しなければなりません。

個人事業主にとって、所得を計算するうえで重要なポイントとなってくるのが経費です。経費を計上することで、所得と納めるべき税金を抑えることが可能です。しかし、必要経費として認められるか、認められないかは判断に迷うこともあり、後々税務署に指摘されると加算税や延滞税などの余分な税金がかかってくるので、注意が必要です。

経費として認められるための条件とは?

まず、個人事業主で必要経費として認められるものは、事業を運営するうえで欠かすことができない経費だけです。そのため、経費として計上するためには、次の2つを押さえる必要があります。

・事業活動に直接必要な費用か

・事業活動に関連している費用か

事業に関連しているかどうかというのは、個人事業主が自分自身で判断することも重要ですが、税理士や税務署などの客観的な目で見て認められるかという事が重要なポイントです。たとえば、事業に関する税金や旅費交通費、消耗品費などは事業と直接影響があるため経費として計上をすることができます。

また、従業員を雇用している場合、従業員に対する給料についても、必要経費となります。どのようなものが、必要経費となるかについては、専門家である税理士などに事前確認をしてもらうとよいでしょう。

経費として認められなものを知っておこう

経費として認められない支出を経費として計上し、所得を小さくすると後々税務調査の指摘で、加算税や延滞税を支払わなければない場合があります。そのような事態に陥らないためにも、経費として計上できない支出を把握しておきましょう。

・事業主の給料や健康診断費用

・作業着以外のスーツや靴

・事業主の自身のための税金

・事業主の国民年金や健康保険料

・事業主の生命保険料や損害保険料

・事業主の持家に対する地代家賃

・事業主が個人として参加したゴルフコンペやスポーツクラブ会費

・事業主が出張した際の交通費や宿泊費以外の出張手当

基本的には、個人のための支出とみられるものは、原則的に経費に計上することができません。そのため、事業主個人にかかる費用は基本的には経費にならないと考えておきましょう。こちらについても、事前に税理士に確認しておくことをお勧めします。

自宅の家賃や車の費用はどうなるのか?

個人事業主の場合、事業のためにわざわざ事務所を借りず、自分の家で事業を行っている人も少なくありません。そのため、家賃や電話代、電気代、インターネット代などの経費について、どのように考えればいいのかわからないと悩んでしまいがちです。通信代や光熱費などは、業務で何時間くらい使っているのか、具体的な基準を作成して按分(あんぶん)することで、経費として計上することが可能です。

また、自宅兼事務所の場合、具体的に何割が経費にできるかという基準はありません。事務所として利用している部分が、全体の何%であるのかを明確にすることで経費として計上することが可能です。さらに、自動車については、一括で経費計上することができませんので、償却資産として償却費を計上したうえで、プライベートと業務用の割合を算出して経費の計上をしましょう。

これらの根拠は、税務調査でしっかりと回答と明示ができるように準備しておくとよいでしょう。

税務調査で見られるポイントとは?

税務調査は、毎年行われるのではなく、通常は数年おきに行われます。

実際に税務職員と面談を行い、申告している売上や経費が適切に計上されているか確認されます。特に実際に計上されている経費が、事業に関連しているのかどうかを見極められます。経費として計上できるのか、事業に関連するものかどうかというのは、あいまいなものも多く、場合によっては意見が180度変わってしまうこともあります。

なかでも古い経費については、すぐに思い出せないためにしっかりとした説明ができず、否認されてしまいかねません。そのため、経費についてはできる限り細かく記録を残しておき、何故経費計上をしたのかを説明できるように準備をしておくことが重要です。

適切な経費計上と記録を残しておこう

確定申告から時間がたった後に、税務署から指摘されて否認されてしまうと、通常の税金に加えて加算税や延滞税を支払わなければなりません。悪質だと判断されてしまうと重加算税も課せられ、膨大な税金を支払わなければならなくなります。そういったトラブルが起こらないように、税理士などと相談をしながら、経費の計上や記録を残していくようにしましょう。

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この記事の監修者

都内数か所の税務署に勤務しておりました。 その間、税務の知識がないために、税金を多く納めなければならない納税者の方を数多く見てまいりました。 そこで、少しでもそのような納税者の...

プロのコメント

西濱絢 税理士
  • 西濱絢公認会計士・税理士事務所
  • 西濱絢税理士

『何を経費に計上しても良いのか?』という問題は個人事業主様が必ずといって言いほど直面する問題の一つだと思います。経費として計上できるものは①事業活動に直接必要な費用と②事業活動に関連している費用の二つに区分されます。 ①は端的にいうと「仕入」が該当します。 個人事業主様が悩まれるのは②が多いと思いますが②は販売費および一般管理費が該当します。例えば「広告宣伝費・通信費・水道光熱費・旅費交通費など」様々です。 広告宣伝費は事業関連の広告・宣伝などであれば経費計上して問題ありません。一方で水道光熱費などは事務所兼自宅の場合、すべてを経費計上することはできません。基本的には、事務所と住居の専有面積に基づき経費按分することが妥当です。その他にも電話やインターネット・自動車などもプライベートと共有している場合は使用頻度に基づき按分するなどが必要となります。 他の方のコメントにもあるように、『なんとなく○%』は禁物です‼個人事業主様が自信をもって『○%』言える根拠が必要となります。この根拠を一緒に検討するのも税理士の仕事です。 上記以外にも、経費計上できるか否かの判断が必要な費用はたくさんあります。自身で判断されることも大切ですが、判断に迷われる場合は税理士に相談することをおすすめします。

大藏浩幸 税理士
  • 大藏浩幸税理士事務所
  • 大藏浩幸税理士

事業割合をどのくらいにするかはなかなかわからないことです!税務調査の経験など適切なアドバイスできる税理士を選びましょう!

渡部浩之 税理士
  • 渡部税理士事務所
  • 渡部浩之税理士

個人事業主は法人と違い、プライベートか事業を判断するのが曖昧になってしまいます。そのため、正しい根拠が必要です。 例えば、自宅兼事務所の経費については、事務所として使用している平米面積の割合で案分する方法が妥当です。その割合で、水道光熱費や固定資産税、減価償却費等を経費計上すると良いでしょう。 自動車は20%~30%が妥当ですが、使用頻度や移動ルート等をご自分で把握されている方は、その割合でも良いかと思います!

猪野由紀夫 税理士

個人事業主は、日々いろいろ経費を使っています。その経費を税務上の必要経費とするかどうかは、その根拠にかかっています。税務署に対してしっかり説明できるよう「事前に」決定し記録として残しておくのが肝心です。安易に「なんとなく」50%とか90%とかにするのはリスクがありますので、納得できる数字と説明を書面化しておきましょう

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