経営安定化をめざすなら、ここだけは押さえておきたい「助成金制度」

助成金・補助金

会社を経営していると財務上の問題、キャッシュフローをどのようにまわすかは切実な課題です。1年(通期)ごとの収益はしっかり支出を上回っていても、キャッシュフローが不足したことにより事業継続が停止してしまう「黒字倒産」の可能性もあります。経理担当者の仕事ではありますが、経営者自身にとってもキャッシュフローの状況は四六時中頭を離れることはありません。そこで、「助成金」という制度があります。ただ、助成金という言葉は知っていても、どの段階で使うことのできる手続きなのかを知っている方はそう多くはないと思います。また、類似した制度である補助金と区別できていない方も多いのではないでしょうか。活用場面の違いから使用における注意点まで、助成金のイロハをお伝えします。

助成金を活用するときのポイント

助成金とは、会社にて事業が行われ雇用促進や新サービスの開発など「社会貢献」が実現された際に、所定の要件を満たすことで国や地方自治体からお金を受け取れるものです。新規職員を研修するあいだ、もしくは新サービスを開発するあいだは本来の事業活動(収益を生み出す活動)をすることができません。そのために雇用が抑制される政策のひとつといえます。雇用促進やサービス開発は長期的に見ると会社にとってプラスです。助成金はよく「ただでお金を貰える」と誤解している人がいますが、いわば長期的な対策に取り組んだ会社への「ご褒美」です。

助成金の利用においては、募集している助成金制度に自社が該当してることを確認したうえで、展開している事業の証明と効果測定、会社の証明などを提出します。「助成金」と一言でいっても、助成金の種類によって必要書類は異なるため、それぞれの募集案内をしっかりと確認して準備を進めることが大切です。仮に助成金書類に不備があるあいだは、正式な受理ができず、期限が切れてしまうこともあるため注意が必要です。

補助金と助成金の違い

助成金と似ている制度に「補助金」があります。条件を満たすと基本的にすべて支給される助成金と違い、補助金は「選考」があります。あらかじめ決まっている採択数にもとづいて企業の申請内容を精査し、判断します。この判断は各企業が提出する事業計画書によります。助成金は申請から数カ月の期間を必要としますが、対する補助金は申請から1カ月前後と入金までのスケジュールも短いです。なお、助成金も補助金もどちらも返済義務はありません。このあたりが銀行や政府系金融機関の融資と大きく異なる点です。

両者の利用においては、支給されるお金がどれくらいの時間軸で必要なものなのかを踏まえたうえで、各種条件を見比べて助成金か補助金かを判断するようにしましょう。補助金は選考がある分、受給金額は大きい場合もあります。社内の人間だけでは状況対応が難しい場合は、社会保険労務士などの専門家に会社の状況を伝えたうえでコンサルティングを依頼し、どちらに対応するか判断するのも賢い方法です。

会社経営者にとっての助成金の賢い使い方

経営は基本、当月確実に入ってくるお金と、数カ月後までのスパンで入ってくるであろうお金(売掛金)にもとづいて支出規模を決めます。ビジネスモデルによっては、銀行からお金を借りて、利息付きで返済をする資金繰りをしている会社も多いでしょう。ただ、そのやり繰りでは時勢が上向いている時などに会社を短期間で拡大したり、設備を導入したりという判断はしづらいのが実情です。そこで、設備投資と同時に助成金に申請し、諸条件から除外しないことを随時確認したうえで投資を進める方法が賢い方法です。経営者は助成金の手続き意外にもやるべきことが多いため、可能であれば総務担当者などに窓口を担当して貰うことが、スケジュールに乗り遅れないという意味でも大切です。助成金を受給する前提で先行投資をして、何かしらの過失で受給できない際は、その分の先行投資が「持ち出し」となり会社にとっては大きな損害となってしまいます。それを防ぐためにも、担当者をしっかりと置き、確実な受給を達成するようにしましょう。

10年後に会社を維持させるために「助成金」を活用しよう

少し変わった見方ですが、助成金として募集されている方向性を分析すると、「今の時代に会社は何が必要なのか」を分析することができます。国や自治体など「助成金のお金を出すところ」はこれからの世の中に必要な部分を助成金の対象とするためです。助成金に合致している、していないだけではなく、方向性として何が必要なのかを考えるのに参考にするようにしましょう。

少し話が仰々しいようですが、会社設立後10年後に会社が生き残る確率は10%前後といわれています。会社経営には浮き沈みがあります。そこで利用したり、最新の情報を把握することで時代の変化も読み取れる助成金制度を上手に活用して、会社経営を安定させていきたいですね。

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この記事の監修者

前田 悦雄(まえだ えつお)と申します。 人事労務に長年携わり就業規則の改善・作成業務を中心とし、給与計算などにも注力しています。 人生の半分近くを人事の現場に従事してきた...

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