しっかり答えられますか? 派遣・パート・非正規の違いと雇用時の注意点

助成金・補助金

新しく人を雇用する時、どのような雇用形態で雇い入れるかはとても重要です。 派遣、パート、非正規の違いについての基礎知識や注意点、正社員化する際に利用できる補助金、社労士の活用方法についても見ていきます。

雇用形態の違いの整理

派遣・パート・非正規(雇用の際の注意)の違い

雇用形態には、正規雇用の正社員、派遣やパートなどの非正規雇用があります。

派遣という働き方

労働者派遣法という法律で規定され、現在まで幾度も改正がされています。

近年では、平成27年の改正でキャリアップや処遇改善面が盛り込まれたことなどもあり、常に法改正によって変化している雇用形態とも言えます。

「派遣切り」などの社会問題にもなったこともあり、企業側からすると労働問題にシビアになるべき雇用形態です。

パート(パートタイム労働者)

パートタイム労働法という法律(正式名称:短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)のもとに、1週間あたりの労働時間が正規雇用の正社員より短い雇用形態を指します。

パートタイマー、アルバイトと呼び方は異なっても、この条件を満たせば、パートタイム労働法が適用されます。

パートタイム労働者にも最低賃金は適応される

最低賃金には、2種類あります。

各都道府県ごとの”最低賃金”、特定産業に適用の”産業別最低賃金”の2つです。

雇用主はパートタイム雇入れの際には、この最低賃金を下回らないようにしなければいけません。

パート、派遣社員の労働契約について

労働契約の基礎知識

労働契約法第6条には、労働者と使用者が合意必要と記載がありますが、第4条には”労働契約の内容について、できる限り書面により確認するものとする”と書かれています。

そのため、口頭で労使合意がなされることもあり問題となっていました。

パート・アルバイトの労働契約

一切、書面による確認をしていない場合、労働問題に発展しかねません。

そのため、書面による労働条件の合意がなされるように改善されつつあります。

(書面での合意なき場合、労働基準法およびパートタイム労働法違反)

身元保証契約とは?

雇用される際、身元保証人を記載する書類を渡されることがあると思います。

この身元保証契約には最長で5年という期限があるのですが、実はこの身元保証契約は義務化されていないことはあまり知られてはいないのではないでしょうか。

身元保証契約は使用者と身元保証人との間での契約であるため、しっかりと労働者を通じて身元保証人に説明して、理解してもらう必要があります。

雇用の際の注意点

このように、パートや派遣社員を雇用する際には、労働契約や身元保証契約について理解してもらう必要があります。

キャリアアップ助成金の活用の基礎知識

キャリアップ助成金の概要

非正規労働者(有期契約労働者や短時間労働者、派遣労働者)が企業内で、キャリアアップできるように交付される助成金です。

労働者と企業側のメリット

この助成金は、労働者からするとキャリアアップができ、企業側からすると国が正規雇用や無期雇用された人員に対し、一人あたり所定の金額を助成金として交付するという資金面でのメリットがあります。

支給される金額は企業の規模によって異なるだけでなく、生産性が認められた場合には増額して支給されます。

キャリアアップ助成金の主な3つのコース

ここでは、正社員化コース、人材育成コース、処遇改善コースの3つのコースについてご紹介します。

正社員化コース

有期契約労働者→正規雇用労働者等に転換もしくは、直接雇用した場合。

人材育成コース

一般職業訓練(Off-JT)と有期実習型訓練の2種類の訓練を実施した場合。

賃金規定等改善コース

有期労働契約労働者等(すべて or 一部)の基本給の賃金規定を増額改定、昇給した場合。

いずれの場合も、諸条件によって細かく助成額が決まっています。

キャリアップ助成金受給の流れと注意点

助成金受給の流れ

キャリアアップ助成金受給の流れを整理してみましょう。

人材育成コースの場合

1.キャリアアップ計画の作成・提出(事業主)

→キャリアアップ計画の作成援助・確認(労働局・ハローワーク)

2.訓練計画届の作成

→訓練カリキュラムの作成支援等(ジョブ・カードセンター)

3.訓練計画届の提出

→訓練計画届の確認(労働局・ハローワーク)

4.訓練実施

→訓練実施に関する相談援助(ジョブ・カードセンター)

 訓練実施状況の確認(労働局・ハローワーク)

5.支給申請

→支給審査、支給決定(労働局・ハローワーク )

提出すべき書類

労働者にも企業にも良いことずくめに思える、キャリアアップですが、提出書類が多めです。

※キャリアアップ計画書や就業規則、労働条件通知書(対象労働者の転換後のもの)など

添付書類の中には、対象となる労働者のタイムカードなども必要であり、日々の業務で人員がいっぱいという企業にとっては、書類等の準備が一つの壁となりそうです。

申請期限は、正社員登用後の6ヶ月分賃金を支払った日の翌日から、2ヶ月以内という決まりもありますので、要注意です。

助成金申請業務は社会保険労務士に依頼しましょう

キャリアップ助成金は労働者と経営者、双方にとって魅力的な制度です。

しかし、申請に必要な書類が多く、手続きも煩雑なため、専門家に依頼するのが近道です。

士業が登録するサイト""エキテンプロ""なら、キャリアップ助成金に対応したお近くの社会保険労務士を探すことができますので、一度相談だけでもしてみるといいでしょう。

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プロのコメント

高谷 滋樹 弁護士

雇用する際、雇用契約書を締結するのが通常ですが、 仮に非正規で契約書を締結しても、労働紛争が発生する際は、 実体が問題なりますので、御注意ください。 契約書を締結することは必要ですが、 契約書を締結したからといって万能ではありません。 定期的に会社内を見直すことが必要となります。 随時、弁護士に相談してみましょう。 まずは、弁護士に御相談ください!! 弁護士が、お手伝いいたします!! http://h-law.osaka.jp/ フィリピンのことなら フィリピンセンター http://p-center.net/ フィリピン企業情報館 http://p-toukibo.com/ ビザ取得 外国人雇用 技能実習生 入管どっとコム http://nyuukan.com/

古山茂 社会保険労務士
  • 社会保険労務士古山事務所
  • 古山茂社会保険労務士

パートや有期契約社員から正社員になる場合などに受給できるキャリアアップ助成金ですが、 平成29年度からの助成金の傾向として、申請時の添付書類が厳しくチェックされるようになっていることが挙げられます。 具体的には、賃金台帳や出勤簿(タイムカード)、労働条件通知書などの書類が、かなり細かくチェックされるようになったのです。 たとえば、出勤簿に記録されている始業・終業の時刻、労働時間や残業時間と、賃金台帳の記載されているそれが合っているのかということがチェックされます。 また、残業代が適正に支払われているのか、といったこともしっかりと確認されます。 法律に基づいて計算した残業代と実際に支払われた金額に不足がある場合は、過去6か月間分の差額を清算しないと助成金の支給を受けることができません。助成金の支給要件には「法令違反がないこと」と定められているからです。 また、最近では社会保険の加入についても指摘を受けることが多くなりました。出勤簿の労働時間は社会保険の加入要件を満たしている(恒常的に週30時間以上働いていることが明らかである)にも拘わらず、賃金台帳では社会保険料が控除されていない(社会保険に加入していない)場合には、やはり助成金が支給されません。 さらに添付書類として認められるのは、「事業所に備え付けられているものの写しに限定する」つまり助成金の申請用に作成し直した書類等は、提出書類の要件を満たしていないことになると明言されています。これは不正受給を防止する狙いがあると思われます。 助成金について関心がありましたら、ご相談ください。

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この記事の監修者

前田 悦雄(まえだ えつお)と申します。 人事労務に長年携わり就業規則の改善・作成業務を中心とし、給与計算などにも注力しています。 人生の半分近くを人事の現場に従事してきた...