個人事業主が受給できる助成金【基礎知識から申請方法まとめ】

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助成金・補助金

助成金は国から支給される「もらえるお金」です。主に厚生労働省が実施しており、雇用に関する取り組みに関して支給されます。原則、返済不要です。従業員をひとりでも雇っていれば個人事業主でも受け取ることができます。よく似た制度に「補助金」というものもあります。知らなければ損をする助成金について、補助金との違い、基礎知識から申請方法まで詳しく解説します。

助成金の基礎知識

助成金は条件さえ満たせば「もらえるお金」です。もちろん、返済の必要もありません。経営の強い味方になってくれる助成金の基礎知識と申請方法について正しく知り、経営を有利に進めましょう。

助成金とは?

助成金とは、主に厚生労働省(厚労省)が実施している制度を指し、大きく「雇用安定のための助成金」と「労働条件改善のための助成金」に分けられます。地方自治体が実施している制度もあり、その数を合わせると1,000種類以上も存在するといわれています。

あらかじめ定められた要件を満たし、手順に沿って申請すれば誰でも受給できます。主に政策課題に対する取り組みを支援する目的があり、雇用の促進や解雇の抑制などに対して助成金が支払われます。

資金調達のひとつとしても注目を集めていますが、要件が細かく、指定の書類を漏れなく提出しなければならないため、本業が忙しくてなかなか手を出せずにいるというケースも多いです。

助成金は個人事業主ももらえる

助成金は法人企業だけが申請できる、大企業だけが受け取れるものと考えている個人事業主は少なくありません。助成金はむしろ、個人事業主も含んだ「中小企業」を支援する目的で生まれた制度です。従業員を1人でも雇っている、もしくはこれから雇う予定があれば、個人事業主でも法人でも受給のチャンスがあります。

申請すれば必ずもらえる?

要件を満たせば「もらえるお金」ですが、申請さえすればいいというものではありません。それぞれの助成金ごとに設けられた受給要件をしっかりと理解し、指定された取り組みを抜け漏れなく実施することで受給できるものです。

また、申請から受給まで、1年から1年半の期間がかかるものもあるため、短期的な資金調達には不向きです。長期的な雇用計画、人材育成計画を立てて、賢く活用しましょう。

助成金と補助金の違い

「助成金」とよく似たものに「補助金」というものがあります。2つを合わせて「補助金」と呼ぶ場合もあれば、「公的資金」と呼ぶ場合もあります。厳密に区別する必要はありませんが、「助成金」と「補助金」の特徴から、その違いを説明します。

いちばん大きな違いは「審査」があるかないか

「助成金」と「補助金」の大きな違いは、審査があるかないかという点です。助成金は要件を満たし、問題なく申請が通れば必ずもらえます。しかし補助金の場合は、採択数が定められています。そのため、ライバルよりも魅力的で綿密な事業計画書を作成し、審査を通過しなければなりません。人気の補助金になると、10倍から20倍の倍率になる場合もあります。

管轄する省庁が違う

「助成金」は厚生労働省、「補助金」は経済産業省や中小企業庁の管轄になります。助成金は雇用関係の取り組みを支援する制度で、失業率を下げる目的があります。補助金は起業家や中小企業を支援する制度で、設備投資や事業資金、販路拡大や展示会開催、研究費といった事業面をサポートするものです。

受け取れる金額が違う

助成金よりも補助金のほうが、受け取れる金額が大きい傾向にあります。設備投資などにかかった経費の1/3から1/2を補助する仕組みで、基本的に実際にかかった費用の一部を後払いで補助するものです。上限額は数百万円、数千万円というものもあります。

申請できる期間が違う

「助成金」は通年で申請が可能です。特に申請の上限数は定められていませんが、次の年度で打ち切られることも多いため、注意が必要です。「補助金」は申請期間が定められており、締め切り日前でも、予算の上限に達すると受付が締め切られてしまうこともあります。

申請をサポートできる人が違う

雇用保険関連の「助成金」の申請代行ができるのは「社会保険労務士」だけです。申請書を作成するだけでなく、依頼者に代わってハローワークや労働局の窓口への届け出ができます。一方の「補助金」は特に定めはありませんが、事業計画書の作成が必要になるため、行政書士や税理士、中小企業診断士が得意としている場合が多いです。

個人事業主が助成金を受給する条件とは?

個人事業主だからといって、法人企業と比べて不利になるということはありません。従業員を1人でも雇っている、もしくはこれから雇う予定あれば、誰でも助成金を受け取るチャンスがあります。しかし、助成金を受給するには、最低限満たすべき要件が定められています。

助成金を受給できる事業主

厚生労働省のホームページや『平成30年度 雇用・労働分野の助成金のご案内』には、各助成金に共通の要件が記載されています。それによると、以下の1〜3の要件のすべてを満たすことが必要です。

1 雇用保険適用事業所の事業主であること

2 支給のための審査に協力すること

(1)支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること

(2)支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること

(3)管轄労働局等の実地調査を受け入れること など

3 申請期間内に申請を行うこと

助成金と雇用保険の関係とは?

厚生労働省が実施する助成金は、雇用保険を原資として運営されています。そのため、大原則として「雇用保険に加入していること」「保険料の滞納がないこと」が求められます。雇用保険は労災保険とともに、従業員を1人でも雇う事業主には加入の義務があります。

助成金と社会保険の関係とは?

では、社会保険はどうでしょうか? ここでいう社会保険とは、「厚生年金」と「健康保険」を指します。助成金受給の要件には明記はされていませんが、助成金によってはハローワークで求人募集をする必要があるものがあり、社会保険へ未加入の場合は求人募集をすることができない場合もあるため、よく確認するようにしましょう。

【社会保険(厚生年金・健康保険)の加入義務】
事業形態 健康保険・介護保険 厚生年金
法人 加入義務あり 加入義務あり
従業員5名以上の個人事業主※ 加入義務あり 加入義務あり
従業員5名未満の個人事業主 任意加入 任意加入

※ 法定外業種の個人事業は任意加入
・ 農林業、漁業、畜産業など(第1次産業)
・ 飲食店業、旅館業、クリーニング業、理容業、情報サービス業など(サービス業)
・ 弁護士、会計士、社会保険労務士など(法務業)
・ 神社、寺院、教会など(宗務業)
※ 1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が、同じ事業所で同じ業務を行っている正社員など一般社員の4分の3以上のパートタイム労働者も社会保険の加入対象となります。

【労働保険(雇用保険・労災保険)の加入義務】
1週間の所定労働時間 雇用保険 労災保険
20時間以上 強制適用 強制適用
20時間未満 加入できない 強制適用

※ 以下の適用基準を満たす場合、パートタイム労働者も雇用保険の加入手続きが必要です。
(1) 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。
‧ 期間の定めがなく雇用される場合
‧ 雇用期間が31日以上である場合
‧ 雇用契約に更新規定があり、31日未満での雇止めの明示がない場合
‧ 雇用契約に更新規定はないが同様の雇用契約により雇用された労働者が31日以上雇用された実績がある場合 (31日以上雇用されることが見込まれることとなった時点から雇用保険が適用されます)
(2)1週間の所定労働時間が20時間以上であること。

絶対にやってはいけない助成金の不正受給

事実を改ざんして申請するなど、不正に助成金を受けようとしてはいけません。万が一不正受給が発覚すると、その後3年間は助成金の申請をすることができません。企業名等が公表されることもあり、後に金融機関などから融資を受けようとする際に不利になることがあります。

不正受給のほか、過去1年以内に労働関連法の違反がある、性風俗関連や接待を伴う飲食店などの事業主、反社会的組織と関わりのある事業主も助成金を受け取ることができません。

助成金の受給要件を確認するには?

雇用関係助成金すべてに共通の要件、助成金ごとに設けられている受給要件は厚生労働省のホームページで確認することができます。難しい言葉で書かれているので、時間をかけて読み解く必要はありますが、不明点はハローワークや労働局の窓口へ問い合わせることもできます。

個人事業主が受け取れるおすすめの助成金(2018年)

個人事業主でも、法人でも、要件さえ満たせば誰でも助成金を受け取ることができます。ここでは、比較的受け取りやすい「2018年度のおすすめの助成金」の一例をご紹介します。

新たに人を雇うことでもらえる助成金

【特定求職者雇用開発助成金】

・特定就職困難者コース

就職困難者(高年齢者、身体障害者、母子家庭の母等)を新たに雇い入れることで1人当たり最大60万円が支給されます。

【トライアル雇用助成金】

・一般トライアルコース

安定就業を希望する未経験者等を一定期間試行的に雇い入れることで一人当たり最大15万円が支給されます。

仕事と家庭の両立支援でもらえる助成金

【両立支援等助成金】

・育児休業等支援コース

育休復帰支援プランを作成し育休取得・職場復帰を支援することで一人当たり最大72万円(上限2人)が支給されます。

・女性活躍加速化コース(加速化Aコース)

女性活躍推進法に基づいて行動計画を策定し、数値目標を達成することで1事業所当たり最大36万円が支給されます。

アルバイト・パートを活用したときにもらえる助成金

【キャリアアップ助成金】

・正社員化コース

契約社員やパートタイマーを正社員へ転換し、さらに賃金5%増額することで一人当たり最大72万円(上限20人)が支給されます。

・賃金規定等共通化コース 

契約社員やパートタイマーの賃金規定を正社員と共通化することで1事業所当たり最大72万円が支給されます。

研修でもらえる助成金

【人材開発支援助成金】

・特定訓練コース

35歳未満の若年層に対しOJTとOFF-JTを組み合わせた研修を実施することで、1時間あたり最大960円の賃金助成が受けられます。

・一般訓練コース 

特定訓練コース以外のOFF-JTを実施することで、1時間あたり最大480円の賃金助成が受けられます。

助成金増額のチャンス!? 中小企業と生産性要件の定義について

助成金のなかには、「中小企業」と「中小企業以外」とで、受け取れる助成金額が異なる場合があります。一般的に中小企業のほうが、助成額が多く設定されています。また、一定の「生産性要件」を満たすことで、助成金が割り増しされるものもあります。生産性については、所定の計算式に、営業利益や人権費等を当てはめて算出します。

【中小企業の範囲】
産業分野 資本金の額 常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下

※助成金ごとに中小企業の範囲が別途定められている場合もあります。

【生産性の計算式】

生産性 = 付加価値 ÷ 雇用保険被保険者

(付加価値=営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課)

この計算式で、直近の会計年度と3年度前と比べて6%以上伸びていること、もしくは、金融機関から事業性評価を得て1%以上の伸びがあることが要件となります。

生産性を算出するには、少し会計知識が必要になります。厚生労働省のホームページにて、生産性を算定するための「生産性要件算定シート」をダウンロードできます。損益計算書や総勘定元帳の各項目を転記することで、生産性を算出することができます。

助成金受給の流れ

助成金は申請してすぐにもらえるものではありません。要件として定められた取り組みを実施し、申請した後に支払われるものです。つまり、基本的には「後払い」となります。助成金受給までの流れは、おおよそ以下の通りとなります(例:キャリアアップ助成金 正社員化コース)。

1.事前準備

対象となる労働者について、雇用期間や増額すべき賃金の条件を満たしているかどうか、就業規則、賃金台帳、出勤簿、労働者名簿などの必要書類が整備されているかどうかを確認します。

2.キャリアアップ計画書の作成・提出

キャリアアップ管理者を配置し、ガイドラインに沿ってキャリアアップ計画を作成します。正社員転換の実施日までに、必要な書類を添えて管轄の労働局へ提出し、労働局長の認定を受けます。

3.就業規則・労働協約などに正社員転換制度を規定

正社員転換制度について「試験等の手続き、対象者の要件、転換実施時期」を就業規則・労働協約などの社内規定に記載します。就業規則を改訂した場合は、労働基準監督署に届け出ておきます。

※キャリアアップ計画書提出前に、就業規則等にすでに転換制度を規定していた場合も助成金の対象になります。

4.取り組みの実施

就業規則等に規定した試験等を実施し、合格者を正社員へ転換します。労働条件・待遇を変更し、転換後の雇用契約書や労働条件通知書を新たに交付します。

※転換前6か月間の賃金と転換後6か月の賃金を比較し、5%以上増額している必要があります。

5.支給申請

転換後、6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内に支給申請を行います。時間外手当が正しく支払われていることに加え、就業規則、雇用契約書、賃金台帳、タイムカードなどの添付書類が必要になるため、漏れのないようにしっかりと確認しましょう。

6.支給決定

審査を経て問題がなければ支給決定となります。支給申請から実際に助成金が振り込まれるまで、約6か月かかる場合が多いようです。

助成金の情報収集と相談窓口

助成金は「もらえるお金」として知られていますが、正しく情報を得て、期限内に申請しなければ受け取ることができません。どこで情報を手に入れ、不明点はどこに相談できるのでしょうか?申請の際に迷ってしまわないように、基礎知識として覚えておきましょう。

助成金の情報をどうやって知るか?

雇用関係の助成金を管轄しているのは厚生労働省になるため、厚生労働省のホームページで助成金の情報を得ることができます。また、ハローワークに行くと助成金に関するパンフレットやセミナーの案内を受け取ることもできます。最近では助成金情報を集めたポータルサイトも数多く登場しているので、メールマガジンに登録しておくなど、見逃さないための工夫が必要です。

助成金について相談できるところは?

助成金申請についてわからないことがあったら、各都道府県の労働局やハローワークで相談することができます。助成金ごとに問い合わせ先が決まっていることがあるため、厚生労働省のホームページで確認しましょう。電話で相談もできますし、アポイントを取って窓口で相談することもできます。

助成金の専門家は社会保険労務士

申請や取り組みの実施などについて不安のある場合、確実な受給を目指す場合は、専門家である社会保険労務士への相談をおすすめします。

「助成金」といっても、とても種類が多いことはこれまで解説した通りです。助成金の情報を集め、どの助成金が受給できそうかという判断から申請書類の準備、スケジュール管理、社内規定の整備、そして助成対象となる取り組みを実施することまで、社会保険労務士へ相談することができます。

もし、就業規則が未整備、労務管も併せて見直したいという場合は、助成金申請を得意とする社会保険労務士へ依頼することで、スムーズに申請手続きを進めることができます。社会保険労務士以外にも、助成金の申請サポート業者やコンサルタントも数多くいます。厚生労働省の雇用関係系助成金の申請代行は社会保険労務士だけの独占業務となっているため、安易に格安の業者を利用することのないように十分に注意しましょう。

社会保険労務士へ依頼した場合の料金相場

助成金申請を社会保険労務士に依頼した場合、社会保険労務士への報酬が発生します。書類作成などの手間を考えると、アウトソーシングしたほうが「コストパフォーマンスが良い」と考える経営者も多いです。着手金は無料、報酬は成功報酬制とする料金体系が多いようです。成功報酬の割合は、顧問契約の有無によっても異なります。さらに、就業規則の作成や変更が必要な場合は、料金に上乗せされます。おおよその料金相場は以下の通りです。

着手金 成功報酬
着手金ありの場合 2~10万円 受給額の10~20%
着手金なしの場合 なし 受給額の20~30%

助成金申請に必要なこと

助成金の申請は、要件さえ満たせば個人事業主・法人問わずに誰でも行えます。しかし、助成金ごとに要件が細かく定められており、添付すべき書類も異なっています。厚生労働省のホームページやパンフレットなどをよく読み、見逃すことのないようにしましょう。

まずは助成金の受給要件を満たしているかチェック

すべての助成金に共通して設けられている要件は前章の「個人事業主が助成金を受給する条件とは?」で述べた通りとなります。そのほか、助成金ごとに「対象となる措置」「対象となる事業主」の要件が定められています。もらえそうな助成金があったら、まずはこの項目をしっかりとチェックしましょう。

助成金申請に必要な添付書類

助成金によって異なりますが、以下のような書類の提出が求められることが多いようです。未整備のものがあれば、事前に準備しておくようにしましょう。

●就業規則または労働協約

●賃金台帳

●労働者名簿

●タイムカードまたは出勤簿

●雇用契約書または労働条件通知書

●雇入通知書

●雇用保険被保険者資格取得等確認通知書など労働保険関係書類

必ず用意しておきたい「就業規則」

「就業規則」は常時雇用する従業員が10人未満の事業場では作成の義務がありませんが、助成金の受給をめざすなら作成しておいたほうが良いでしょう。助成金受給だけでなく、従業員とのトラブル防止にも役立つため、市販のテンプレートを使うのではなく、自社の状況に合わせたオリジナルの就業規則を作成することをおすすめします。

助成金受給のコツ

助成金を申請する際には、法律上整えておかなければならない書類は最低限準備しておかなくてはなりません。特に、労働者名簿・出勤簿・賃金台帳の「法定三帳簿」や「就業規則」は、助成金申請のために用意するのではなくて、従業員を雇用した時点で用意しておくのがベストです。

申請書は経営者自身で作成できたとしても、助成金受給の前提条件となる帳簿や規定があいまいなままでは、必ず矛盾点が生じてしまいます。このような土台のフォローだけでも、専門家である社会保険労務士にまかせるメリットは大いにあります。

助成金の使い道と会計・経理処理

無事に助成金を受け取ることができたら、会計処理、経理処理はどのようにすればよいのでしょうか?また、受け取った助成金の使い道は決められているのでしょうか?意外と知られていない助成金を受け取った後のことについて解説します。

助成金は融資とは異なる資金調達方法

助成金は、「資金調達」のひとつとしても注目を集めています。資金調達というと、政策金融公庫での融資、信用保証協会の保証付き融資、金融機関でのプロパー融資、ビジネスローンなどが思い浮かびます。しかし、融資の場合は返済が必要で、金利も発生します。助成金は返済不要というメリットがありますが、取り組み開始から指定口座に入金されるまでに半年から1年以上の時間がかかるというデメリットもあります。

受け取った助成金の仕訳は「雑収入」

助成金は営業活動から得られた収入ではないので、「雑収入」として計上します。ただし、支給決定から入金までには6か月ほどの間が空くため、計上のタイミングを間違えないようにする必要があります。計上するタイミングは、「支給決定通知書が届いた日」です。

例えば100万円の助成金を受け取る場合は、借方に未収金、貸方に雑収入として取引を計上しておきます。実際に入金されたら、借方は普通預金として、貸方には未収金として仕訳処理をします。計上しなかった場合、確定申告後に過少申告加算税や延滞税などのペナルティが発生することになります。

助成金に税金はかかる?

雇用関係の助成金は、税法上は不課税売上となるため、消費税はかかりません。しかし、法人税の対象となっているため、法人の場合は注意が必要です。

確定申告の際も、確定申告書の「雑収入」の欄に、もらった助成金の額を記入します。通常の売上と合算して所得税を計算します。また、『本年中における特殊事情』の欄に、雑収入の内訳として「雑収入の100万円はキャリアアップ助成金によるもの」と記載しておくと良いでしょう。

入金された助成金をどう使う?

助成金の使い道は自由です。給与として使わなければならいという決まりはなく、特に制限はされていません。職場環境の整備や従業員のための福利厚生費に充てるなど経費として使うのもアリですし、そのまま預金とするものアリです。しかし、前述の通り課税対象となるため、もらった金額を丸々使えるというわけではないということを覚えておきましょう。

まとめ

ここまで、助成金を受給できる個人事業主の条件について述べてきました。おおよそ以下の条件を満たしていれば、個人事業主・法人問わずに助成金を受け取ることができます。

1. 従業員を1人以上雇っている

2. 雇用保険に加入しており、過去に滞納がない

3. 社会保険に加入している(加入義務のある場合)

4. 過去半年以内に解雇をしていない

5. 労働基準法など労働関係法令の違反がない

助成金はいわばタダでもらえるお金です。要件を満たしているなら、申請しない手はありません。しかし、厚生労働省のホームページや冊子はとても難解で、本当に要件を満たしているのかどうか、これで合っているのかどうか、どんな書類を用意すればいいのか不安になってしまうものです。

もし、どの助成金が自社にマッチしているのかわからないという場合は、エキテンプロの「Webでかんたん助成金診断」を活用しましょう。かんたんな質問に答えるだけで、受給できる可能性のある助成金を診断します。診断結果をそのまま社会保険労務士へ送信することができるので、相談も代行依頼もスムーズに行えます。ぜひこの機能を活用し、経営にお役立てください。

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プロのコメント

山栄大幸 社会保険労務士
  • 労働者派遣申請代行センター
  • 山栄大幸社会保険労務士

労働局の助成金は、個人事業主でも雇用保険適用事業所であり、かつ従業員を雇用していれば、対象となります。 従業員が有期雇用であれば、キャリアアップ助成金の正社員転換コースや人材開発支援助成金の特別支援コースが使えます。 60歳以上であれば、無期雇用で雇用保険の資格取得届を出せば、特定求職者雇用開発奨励金の対象となります。 65歳の定年から70歳まで引き上げれば、65歳超雇用継続給付金(障害者求職者支援機構)の対象となります。 また労働生産性の向上に寄与する物品を購入されるのであれば、業務改善助成金が対象となり、経済産業省の小規模事業所持続化補助金やものづくり補助金との併用も可能となります。

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