社長・経営者の相続相談はどこにしたらいい?弁護士?それとも税理士?

相続
遺言・遺産相続
中小企業支援

相続は「争続」といわれるほど、トラブルが多いといわれています。身内が亡くなって精神的につらい時期に、相続でトラブルが発生すると大変です。できるだけトラブルなく相続手続きを進めていきたいものです。相続の相談を専門家にしたいと思っている場合、一般的な相談相手として税理士と弁護士が考えられます。相続の相談をするときには、税理士と弁護士のどちらがよいのでしょうか。

経営者は事業承継や経営権も考慮しなければならない

相続の相談先をどこにするかを考える前に、まず相続が発生したときにどのようなトラブルが予想されるかを考えてみましょう。

一番最初に頭にうかぶのが、相続財産についての争いです。誰がどれだけの財産を相続するのかが争いのポイントになります。相続財産がどのくらいあるか分からないこともトラブルの原因となります。相続財産がたくさんある場合にもトラブルになりますし、借金があった場合にもトラブルが起こりがちです。

亡くなった被相続人が個人事業を営んでいた、法人を所有していたという場合には、事業承継トラブルになる場合もあります。個人事業では誰が事業財産を引き継ぎ、事業の経営をどうしていくのかが問題になります。株式会社の場合は、株式の所有割合によって経営権の問題も発生します。

相続時のトラブルを防ぐための対策

相続時のトラブルは、生前の相続対策や遺言書の作成により発生する可能性を低くすることができます。特に遺言書がない場合には遺産分割協議でもめるケースが多いので、できるだけ遺言書は作成しておいたほうが良いでしょう。

遺言書の作成によって、法律で決まった割合以外の相続をさせたい場合、換金しづらい財産がある場合、住んでいる家や土地などがある場合には、財産の分け方に様々な意思や思いを反映させることができます。

また、誰が相続するかだけでなく、どうしてそう思うのかを家族への感謝の気持ちとともに付言事項に記載しておくことをおすすめします。残された家族が被相続人の相続への思いを知ることで、不要なトラブルを避けることができます。

まずは自分の財産を把握することから

相続はいつ起こるかわかりません。相続発生にそなえて遺言書の作成だけでなく、自分にどのような財産があるのか整理・把握し、残された家族が財産の確認ができるようにしておくこともトラブルを防止する手段となります。相続税の節税対策は早期から行うほど効果が高いといえますが、早期から財産を把握することで相続税対策も早期にはじめることができます。

相続の専門家とは?

相続のトラブル防止策として、遺言書の作成と相続税対策を例に挙げて紹介しました。しかし、自分だけで対応できない場合、誰に相談すべきでしょうか?相続の専門家として知られる税理士と弁護士について、相談したときにどのようなメリットがあるのかを解説します。

相続の相談を税理士にするメリット

税理士は税金の専門家なので、相続税の節税対策に強いことがメリットになります。

相続税対策は生前から

相続税の対策は、生前の早い段階から行うことで効果が高くなります。生前から税理士にアドバイスを受けて、相続税を節税するための方策について検討し、実行していくことで、より高い節税効果が見込めます。

事業を行っていて顧問税理士がいれば、相続対策についても顧問税理士に相談するとよいでしょう。顧問税理士であれば、日頃から財産や事業の状況、家族についても把握しているので、相続の相談をするうえでも話を早く進めることができます。相続財産や事業承継などの悩みがメインであれば、まずは税理士に相談してみるとよいのではないでしょうか。

揉め事が発生しそうな場合は弁護士に相談を

しかし、実際に相続が発生した際に、揉め事が発生してしまった場合には、弁護士の介入が必要になることもあります。そのような場合には税理士に弁護士の紹介を受けることもできるので、あらかじめ紹介を受けておくと安心です。

相続の相談を弁護士にするメリット

弁護士は法律の専門家なので、法的に正しい遺言書作成ができること、裁判になった場合の対応をまかせられることがメリットになります。

法的な効力を持った遺言書の作成

自分の死後、深刻な財産争いになりそうな場合には、弁護士に相談して法律的なアドバイスを受けるとよいでしょう。遺言書の作成が必要な場合には、弁護士のアドバイスを受けながら作成すれば、法的に効力を持った遺言書が作成できます。

相続税の節税アドバイスは税理士へ

ただし、相続税については専門外になるため、適切な節税アドバイスが受けられるとは限りません。そのため相続財産の計算が複雑になりそうなケースでは弁護士が税理士を紹介してくれることもあります。顧問税理士がいる場合には、法律的な部分だけ弁護士に依頼し、相続税については顧問税理士にアドバイスを受けることもできます。

相続の相談先を選ぶときのポイント

相続について税理士か弁護士かどちらにすればよいか迷うときには、どのような相続の悩みがあるのかの内容によって決めるとよいでしょう。相続財産や相続税の悩みであれば税理士に相談し、深刻な法律トラブルであれば弁護士に相談することをおすすめします。税理士も弁護士も、必要であればより詳しい専門家を紹介してくれますので、ご自分が相談しやすい相談先に相談すれば大丈夫です。ほかにも行政書士や司法書士といった専門家がいるので、ケースバイケースで頼るようにするとよいでしょう。新しく相談先を探す場合には、実際に依頼する前に面談を行って、自分で信頼できる相談相手かを見極めることも大切です。

プロへ一括相談・見積もり依頼ができます!

カンタン・便利な「まとめて相談(無料)」

全国選りすぐりのプロが5000人在籍。フォームに入力して送信するだけで、実績あるプロたちから様々な回答・提案が届きます。比較検討して依頼先を選ぶことができるので、より良いプロが簡単に見つかります。

無料で一括相談・見積りする

ニューストピックスについて

\SNSでシェアしよう!/

プロのコメント

山栄大幸 社会保険労務士
  • 労働者派遣申請代行センター
  • 山栄大幸社会保険労務士

経営者の場合、法人であれば、身内の取締役等の役員の登記や株主持分に関する株式の持分の譲渡は、臨時株主総会の特別決議の議事録を残す方法、更には法務局に変更登記を行う事により、経営権に関する法的地位の確認が可能となります。 個人事業主の場合においては、登記とは無縁ですし、公私の仕訳が難しい点を考慮して、事前に法的側面では弁護士さんに、不動産移転登記に関しては司法書士さんに、生前贈与に関しては税理士さんに相談される事が重要になります。 その他にも、公証役場に出向いて公正証書遺言を作成しておく事も、一つの方法になります。 法人の経営者の会社に属さない個人の財産に関しても、個人事業主の財産の場合と同様な考え方となります。 経営権の承継に関しましては、過度な株主持分割合の分割が行われれば、会社の意思決定に大きな支障が生じますので、遺留分減殺請求権等の法定相続分に歯止めをかける民法特例法の適用が例外として考えられます。 例えば、長男等が親の会社を相続する場合において、法定相続人の間で株式分割が行われた場合は、会社の意思決定に著しく支障を来たしますので、経済産業大臣の確認が下りてから、1ヶ月以内に家庭裁判所へ特例合意の申し立てを行い、家庭裁判所の審理により特に問題点が見つからなければ、後継者へ遺留分に関する民法の特例に関する許可が出て、遺留分に関する民法の特例が認められる制度が有ります。 事業承継を中心に考えられる場合は、地元の経済産業省や中小企業庁の事業承継センターへの相談も選択肢の一つに置かれる事をお薦め致します。

辻本弘仁 税理士

相続の件については、経営者であれば顧問税理士がいてるので、まず相談相手としては一番適切かと考えます。ただし、税理士の中でも相続に詳しくない方もいらっしゃるので、相続に詳しい税理士に相談するのが一番大切なことと考えます。 親身になって相談をしてくれる税理士を探すことが重要なことと考えます。

内海敏夫 税理士
  • 内海敏夫税理士事務所
  • 内海敏夫税理士

顧問税理士がいらっしゃる方でしたら、相続税対策については常々税理士相談にされていると思います。また、ほとんどの税理士は弁護士、司法書士、行政書士などのパートナーがおり、相続の相談先をご紹介することが可能であると思います。他の士業の先生も同様と思われますので、ご自分が親しくされている士業の先生にご相談するのが一番と思われます。

荻原正樹 司法書士
  • 司法書士おぎわら相続登記事務所秋田
  • 荻原正樹司法書士

税金の相談に関しては税理士の先生のご相談された方が良いと思います。また税理士の先生の中でも相続が得意な先生と苦手な先生がいるようで、苦手な先生に相談すると払わなければいけない税金が多くなるなどということもあるようです。 遺言の作成は、司法書士や弁護士の先生などが対応できます。 また、実際に相続が発生した後の各種相続手続については、役所へ提出する書類については行政書士の先生、相続人間で争いがある場合には弁護士の先生、相続人間で争いがなく不動産や預貯金の名義変更をする場合には司法書士など、その相談内容によって相談する先を決めていただければ良いかと思います。

出間忠公 税理士

相続に関して大きなハードルは、大きく2つに分かれます。相続財産を分けることと相続税額を計算することです。相続財産を分けることについては遺言書がある場合を除きほとんどが相続人全員でのお話し合い(遺産分割協議といいます。)になりますが、コレが大きなトラブルに発展していくケースが多くあります。後で気づいても後の祭りでどうしようもなくなる場合もありますので、財産を分けるお話しについては、弁護士に相談をしながら慎重に進めることが良いと思われます。相続税の税額計算については、税理士に依頼することになると思いますが、依頼の時期が大切です。事前に相談をすることにより節税となる規定が使える準備をしていかないと、これまた後の祭りで使えなかったということがままありますから。

花田 匡由貴 行政書士

【経営者の相続の場合】 相続の問題点を整理してから、対策する内容により相談先を決めてください。 しかし、本来は、特に士業にこだわらずに、相続全体を見れる方に相談されるのがベストです。 ☆よくある相談 ①相続税の支払い原資の捻出と相続税の額 →税理士  ですが・・・   不動産売却を前提とする場合には →不動産会社(取引士)   不動産名義の変更 →司法書士 ②財産の承継方法   会社財産・知的財産 → 弁護士   個人財産 →ファイナンシャルプランナー ③経営の承継   会社組織を変更 →弁護士・公認会計士(合併・会社分割)           社会保険労務士(従業員)  許可の承継 → 行政書士 (文責 花田法務事務所)      

家山栄市 税理士

基本的に、税理士に依頼しています。ただし、相続人間で遺産分割で揉めているようでしたら、弁護士が良いと思います。

コメントする

この記事の監修者

【税理士は経営者の皆様にとって身近な相談役です】 最近はなんでもスマホに聞け!という時代ですが、事業を運営・経営される皆様はそれだけでは解決できないことも沢山あろうかと思います。...