セルフ・キャリアドックとは?賢く導入して組織活性化&人財育成を

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定年を迎えるまでの約40年には公私ともに様々なことを考えます。当初「このようなキャリアにしたい」と考えていたビジョンが変更を余儀なくされることも、思わぬチャンスを掴んだことにより大きく羽ばたくこともあるでしょう。そのときに会社が年代ごとに「気づき」を提供する仕組みが「セルフ・キャリアドック」です。従業員自身が気づかないことでも、客観的な視点から判明することもあるでしょう。注目度の高まるセルフ・キャリアドックについて解説します。

年代ごとに社会人に必要な知識は変わる

学生から社会人に切り替わる時期の20代、結婚や子育てなどによりライフスタイルが変わる30代、ビジネスパーソンとして脂が乗る40代。続く50代、60代も社会人として多くの方が活躍しています。年齢による違い、役職などによる立場の違いなど個人差も多いもの。とはいえ個人ごとがキャッチアップする情報には限度があります。

そこで、数十年にもわたって社員を預かる会社が「気づき」を提供することによって、キャリアの選択肢を増やしていくことが大切です。機会提供により、社員は能力を上昇させることになり、会社経営者にとっても大きなメリットになります。ただ、数人の社員ならばともかく、30人も50人も社員を雇用する会社では各々のキャリアを個別に考えるのは難しいもの。経営者は個人ごとに変わるキャリアに、どのように向き合うとよいのでしょうか。

セルフ・キャリアドックとは?

セルフ・キャリアドックとは、このキャリアの変化に「気づく」ために会社が機会を提供するもの。経営課題や人材育成ビジョンに基づいて、体系的・定期的なキャリアコンサルティングとキャリア研修を組み合わせ、従業員のキャリア形成を支援する取り組みです。2015年に閣議決定された雇用制度改革・人材力強化のための施策のひとつとして提唱されました。名称中の「ドック」とは定期的な健康チェックとしての「人間ドック」と同義です。

仕事に対するモチベーションアップだけでなく、キャリア意識の向上やキャリアの充実にも繋がります。また、企業にとっては人材の定着率向上、組織の活性化も期待できます。具体的な開催ペースや内容は各社に全面委任されているものの、厚生労働省が主催する「セルフ・キャリアドック導入支援事務局」より無料で導入支援を受けることができます。

こんなお悩みはありませんか?

・若手社員の定着率がよくない

・中堅社員のモチベーションが下がっている

・部下の育成に困っている

・育児・介護休業明けの処遇に悩んでいる

・シニア社員にもっと活躍してほしい

そのような悩みを抱える組織に「セルフ・キャリアドック」を導入することで、それぞれの従業員に適したキャリア形成を進めることができます。

例えば、育児・介護休業明けの社員に対して、仕事と家庭の両立支援を講じることで、職場復帰率の向上が見込めます。また、中堅社員に対しては能力開発を行ったり、新卒採用者のモチベーションアップを図って定着率をアップしたりと、様々な取り組みを行います。

セルフ・キャリアドックを導入するには?

メリットの多い「セルフ・キャリアドック」ですが、実際に導入をするときはどのようにすればよいのでしょうか?

このほど2018年6月に「セルフ・キャリアドック」の導入を無料で支援する拠点が、東京と大阪に開設されました。厚生労働省のセルフ・キャリアドック普及拡大加速化事業として、人材育成・キャリア形成に精通した専門の導入キャリアコンサルタントのサポートを受けることができます。もちろん、無料で相談できます。

申し込みをすればキャリアコンサルタントが訪問し、ヒアリングやアンケートによって問題分析・課題抽出を行います。さらに、セルフ・キャリアドックの具体的な導入プランを策定します。そして、実際にキャリアコンサルティング面談、キャリア研修を実施します。これまで仕事や将来のキャリアに関して相談する機会のなかった従業員へ、効率的、効果的にキャリアコンサルティングを行うことができるため、誰にとってもメリットのある取り組みといえます。

従業員のメリットとなるセルフ・キャリアドックの実施を

この「セルフ・キャリアドック」は平成29年度までは、導入することで助成金受給の対象となっていました。それほどまでに、キャリア形成は重要なものと位置づけられています。コンサルティングに限定することなく、新卒採用者や子育て中の従業員、定年退職者のキャリア形成を支援できる体制づくりをすることが企業としてめざすべき姿です。経営者にとっても大きなメリットとなるため、大きな枠で従業員のキャリアと向き合っていくことが大切ですね。

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プロのコメント

山栄大幸 社会保険労務士
  • 労働者派遣申請代行センター
  • 山栄大幸社会保険労務士

「セルフ・キャリアドック」の「ドック」は人間ドックの「ドック」と同じ意味で使用されており、体の健康診断と同様にキャリアの健康診断を行うというニュアンスになります。 近年、労働力人口の減少が問題となっておりますので、政府は、人口減少社会において人的資本への投資が最もリターンを得る、即ち投資利益率が大きいと考え、経済社会の変革に柔軟に対応するための「ひとりひとりの主体的な学び」を支援することを通じ、高付加価値人材の養成、生産性の向上、日本経済の成長へとつなげるための手段として、「セルフ・キャリアドック」というキャリア形成の手法の提示を行いました。 人材開発支援助成金においては、セルフ・キャリアドック制度導入で支給額50万円となっておりますので、当該制度導入を考えられている事業所様も多く見られます。 先ず「制度導入・適用計画」の作成、その中で「事業内職業能力開発計画」及び「職業能力開発推進者」の選任が必要になり、更にはセルフ・キャリアドック制度を就業規則に追加規定する流れとなります。 次にセルフ・キャリアドック実施計画書を作成し、キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングの実施に関するPDCAを行います。 ジョブカードを使用したキャリアコンサルティングを行うことにより、対象従業員のキャリアの棚卸しが実施され、従業員の人材育成及びキャリア形成支援、更には事業所全体の生産性向上に繋がっていると言った費用対効果を、人材開発支援助成金の支給申請の際に示す事が重要となります。

秋山倫一 行政書士
  • 行政書士事務所秋山法務店
  • 秋山倫一行政書士

 新手の研修パックですね。ひと昔前の不可解な「ジョブカード」を想起させます。  弊職が経営者なら決して導入しません。各年代の様々な立場の社員が当該研修を終えて、それが爾後の会社の発展に寄与する総合力とはなり得ないと考えるからです。手間暇かかる割には結局会社志向なのか、個人志向なのか成果の行方、コンセプトが曖昧に感じられてなりません。  中小零細企業にとって厳しい経営環境の中、「会社の発展」、「会社を良くする」ための社員研修、社員のスキルアップ、モチベーション向上等期待するならば、敢て自前でやるべきです。  社長の下、全員参加で問題を抽出し、社内横断的、縦断的に徹底的に議論し、OJT、PDCAの高速回転。事案によっては社内規程に落とし込む(昔「清掃規程」なんてものまで作ったことがあります)。  全社員が教える者であり教わる者。取引先等、社外にも目を向け、学ぶべきは学び、良い事は迷わずパクる。  当社の本来業務は何か?社長のベクトルはどこを向いているか? 会社を良くする(結果、自分が幸せになる)にはどうすれば良いか?そのために自分のすべき事は何か?取得すべき資格はあるか?等々。  このようにまず、現在在籍する会社において、世代、立場、部署を超えて全社員が突き詰めて物事を考え行動することにより、自ずと自己のキャリアの棚卸ができ、将来の展望が開けるものです。  世の中には様々な既製品の研修があり、数多の(キャリア)コンサルタントが存在します(ハローワーク内にもよくいます)。  過去いくつもの研修を導入された経験のある会社もあるかも知れません。  しかしながら、それはあたかも学校で、教科書だけでは理解できず、色んな塾へ行き、あるいは何冊も参考書を買い漁るようなものです。学校で、教科書だけでいい成績を取る子供もいる訳です。  自社の持てる経営資源(ヒト、カネ、モノ、情報)でやりくりして最大限の効果を得るのが最善と思います。弊職の経験則です。

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この記事の監修者

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