外国人採用時に知っておきたい必要な手続きと在留資格

外国人在留・ビザ

平成27年国勢調査結果を受け、日本の人口が減少に転じたことが話題となりました。労働人口のさらなる減少の解決策として、外国人労働者の雇用が注目されています。企業ではすでにグローバル化に向け、外国人採用を進めているところも多いようです。外国人の採用には日本人採用とは異なるハードルがあることを十分に理解しておく必要があります。ここでは外国人の採用時に必須となる、在留資格の確認方法など具体的な手続きについて解説します。

在留資格を確認する方法とは

外国人を雇い入れる際には、まず就労が可能な人物かどうかを確認しなければなりません。在留資格や在留期間は、外国人登録証明書かパスポートで確認ができます。さらに在留カードで就労制限の有無があるかどうかも、確認していきます。

就労制限なしの記載であれば、どのような仕事も可能です。「在留資格に基づく就労活動のみ可」となっている場合は、在留資格で定められた職種であれば会社が変わっても問題なく仕事ができます。特別永住者証明書の所持がある人は、就労制限がありません。

また「就労不可」と記載がある場合でも、在留資格が留学などで資格外活動許可があればアルバイトは可能です。在留資格は27種類ありますが、うち就労できる資格は17種類のみです。

就労ビザ申請手続は企業が率先する

会社が労働力として必要とする外国人であれば、就労ビザの申請手続きは採用側が積極的に関わって行うようにします。就労ビザ許可申請では雇用契約が前提となっており、登記事項証明書、貸借対照表、雇用契約書、雇用理由書などの会社側が準備しなければならない書類が多数あります。

入国管理に関わる申請手続きは、非常に煩雑であり用語も難解です。日本人であってもわかりづらい部分が多く、そのたびに役所や入国管理事務所に確認する必要があります。言語の問題でコミュニケーションがうまくいかず、それが原因となって審査が通らないという恐れもあります。

書類の差し戻しがあった場合、修正後の再申請には一度目よりもさらに時間がかかり、審査が厳しくなる傾向があります。できる限り不備なく効率的に就労ビザを取得するためにも、本人に任せきりにせず、会社が率先して手続きをしていきましょう。

就労ビザ申請手続の流れと具体的な方法

すでに日本に在留している外国人を雇用する場合には、現在の在留資格と新しい職務内容の比較をして申請の有無を判断します。

すでに持っている在留資格と異なる職種で雇用する場合には、在留資格変更許可申請が必要となります。

海外にいる外国人を招聘する場合には、「在留資格認定証明書」の交付申請を日本国内で行います。無事に「在留資格認定証明書」が交付されれば、本人に送って海外の在外公館に必要書類を持参の上、査証を申請してもらいます。査証の取得後に来日して、業務開始となります。海外にいる外国人の就労ビザ申請から取得までには、約1か月~3か月程度かかります。

申請時に必要となる書類には次のようなものがあります。

・パスポート原本及び在留カード原本

・在留資格変更許可申請書(必要な場合)

・給与所得の源泉徴収票等法定調書のコピー

・登記事項証明書

・決算書・事業計画書

・雇用理由書

・外国人労働者に関する課税・非課税証明書、納税証明書

・被雇用者の前職の退職証明書

・申請理由書

・被雇用者の学歴・職歴の証明書類

・雇用契約書

外国人労働者採用の手続きについての注意点

就労ビザ取得には、正式な雇用契約をすることが大前提となります。労働基準法などの法令に基づく、合法的な雇用契約書を作成する必要があります。雇用契約を作成する際には、雇用条件として在留資格の許可及び在留期間の更新を条件とする旨を明記するようにします。万が一、就労ビザが取得できなかった場合、この記述があることでトラブルを回避できます。

海外から招聘する場合には、手続きに長期間かかることを十分に留意し、業務開始まで余裕をもって手続きが終えられるように進めていきましょう。

雇用する側が外国人と知りながら在留資格を確認しなかった場合には、指導、勧告に加えて30万円以下の罰金の対象となります。

また留学生をアルバイトで雇用する際にも、届け出なければなりません。資格外活動の許可があることを確認し、アルバイトであっても雇用に問題がない人物を採用するようにしてください。

外国人を雇用する際には実績のある専門家に相談を

外国人採用にあたっては確認事項も多く、場合によっては白紙の状態から手続きをスタートさせなければなりません。企業側、被雇用者側で準備する書類も多数あり、記入ミスやもれは許されません。修正後の再提出ではさらにハードルが高くなり、資格の取得まで長引く恐れがあります。外国人採用について知識と経験が豊富な専門家に依頼し、アドバイスを仰ぎながら確実に処理していくのが効率良く手続きを進めるのが近道です。

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プロのコメント

山栄大幸 社会保険労務士
  • 労働者派遣申請代行センター
  • 山栄大幸社会保険労務士

雇用管理の点においては、社労士という立場において、事業所様から外国人を雇う際に相談を受けることもあります。外国人を雇う際も、労働局や入国管理局から、「同一労働同一賃金の原則」の観点から日本人の被用者と同一の処遇が求められますし、在留資格認定証明書を取得する際にも、日本人の被用者と「同一労働同一賃金の原則」における待遇ができているかを、雇入通知書等の内容から判断されます。 企業が外国人を雇入れる場合においては、労働保険や社会保険の手続き以前に、入管取次申請に認定を受けていらっしゃる行政書士さんにも協力してもらう必要性が出て参ります。 外国人に関しましては、在留資格認定証明書を取得する場合に、先ず、就労可能な在留資格をどの区分で入国管理局に申請されるのかが重要になって参ります。 例えば、「技術・人文・国際教養」の在留資格で在留資格認定証明書を取得する場合には、高度な技術を持っていることを入国管理局に証明する必要がございますので、職務経歴書の最終学歴や専攻、職務経験、保有資格等の技能と来日してから修業する業務内容との整合性が重要になって参ります。 「企業内転勤」においても、当該事業所の海外事業所で現地採用した外国人を日本の事業所に転勤させて就業させることになりますので、高度な技能を持っており、海外事業所で行っていた業務と日本の事業所で就業する業務内容の整合性が重要になって参ります。 「技能実習」は、就業しようとする業務内容の経験がない場合に、利用される在留資格の区分になりますが、技能実習となりますと、「企業単独型」や「団体監理型」が有りまして、「団体監理型」を利用する場合においては、技能実習計画を作成し、技能実習計画の認定申請を受ける等の手続きが出て参ります。 私は、事業所様から相談を受けた場合においては、入管取次申請の認定を受けられている行政書士さんを通した方が、外国人の方を同伴せずに入国管理局で手続きができるので、当該利点を説明しておりますし、場合によっては、入管申請取次をされている行政書士さんを紹介するようにしております。

裾分篤 行政書士
  • 行政書士マコサポートオフィス
  • 裾分篤行政書士

「海外の取引先の従業員をスカウトしたので、日本によんで働かせたい」 「優秀な留学生を見つけたので、ぜひ自社で雇いたい」 「貿易のための子会社を作ったので、役員に外国人を加えたい」 いずれの場合にも、外国人が日本で働くためには、働くためのビザ(在留資格)が必要です。 このビザをもらうためには、入国管理局に申請して許可をもらう必要があります。 しかしながら、この許可をもらうことが簡単ではありません。 なぜなら、許可をもらうためには複雑ないくつかの条件があるからです。 この条件を満たさない限りは、仮に誰もが名前を知っている大企業で採用されたとしても、入管から許可はもらえません。 条件とは主に、 ①学歴(学位)、実務経験、一定の資格などがあるか ②仕事内容が①と関連があるか ③勤務先の安定性(事業の実現性)があるか ④労働条件が適切なものか ⑤犯罪歴、法令違反がないか などです。 今や多くの起業で外国人は正社員・アルバイトを問わず貴重な戦力となっています。 また、訪日外国人や国際取引の増加に伴い、今後増々外国人労働者は増えていくことでしょう。 新潟の方については、無料で外国人雇用に関するご相談を受けています。 ぜひ、この無料相談を活用いただいて、あなたのお店や会社でも外国人労働者を貴重な戦力として採用・育成していきましょう!

寺澤仁 行政書士
  • 国際法務行政書士事務所オフィスフォーユー
  • 寺澤仁行政書士

外国人を新規で雇用して就労ビザを取得する際にポイントとなるのは、『在留資格の該当性』『雇用先の安定性』『業務量』の3つです。  在留資格の該当性は、雇用予定の外国人が行う業務に専門性があるかどうか、その業務を行うだけの知識や経験が雇用予定の外国人にあるかどうか等で判断されます。  雇用先の安定性は、端的に言えば、雇用先の業績を見てもう1人雇用するだけの余裕があるかどうかで判断されます。  業務量については、新たに1人を雇用する必要性があるかどうかがポイントになります。 申請の際に上記3つを全て満たさなければなりません。また、「全て満たす」というのも、全てに明確な基準があるわけではないため、微妙なケースも多々あります。  記事にもある通り、一度不許可になった後の再申請は、一般的には厳しくみられる傾向にあります。判断に困ったときは、ビザ手続に特化した専門家にご相談されることをお勧めします。 弊事務所は、エキテンご利用のお客様は全て相談無料で対応させて頂いております。ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

林正之 行政書士
  • アルソス行政書士事務所
  • 林正之行政書士

外国人を雇用する場合、ご本人の学歴や職歴と会社での業務内容のマッチングが最も重要です。記事本文で記載されている必要書類のうち、「雇用理由書」においてそれらを適切に記載するとともに、その証拠書類を添付する必要があります。いかに、入国管理局を納得させる「雇用理由書」を準備できるか、専門家の腕のみせどころになります。外国人の雇用をお考えの場合、お早めに専門家へのご相談をおすすめします。

萩原伸一 行政書士
  • 萩原行政書士事務所
  • 萩原伸一行政書士

外国人の雇用で最も重要な点は、就職を希望している申請人の学歴や職歴と雇用先となる会社との業務内容のマッチング及び外国人を採用しようとする会社での具体的な事務量に係わる過去の実績でしょう。 この辺りを踏まえた上で、いかに、入国管理局を納得させる「雇用理由書」を準備できるか、行政書士の腕の見せ所となりましょう。 最近扱った事例で申し上げると、V国人採用のケースで過去のV国人客の実績を問われました。単なる予想に基づく事業計画だけでは難しいということです。 私は、東京入国管理局長発行の届出済証明書を取得している行政書士です。 エキテンご利用のお客様は全て相談無料で対応させて頂いております。ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

はじめまして、行政書士の遠山智弘(とおやま ともひろ)です。 行政書士は官公署(役所など)に提出する書類作成の代行をはじめ、契約書や遺言書作成のプロです。 建設業許可申請や...