離婚には種類がある?離婚したいと思ったら知っておきたい基礎知識

離婚・男女問題
各種証明手続

ひと口に離婚といっても複数の種類があり、離婚の形式によってかかる期間も費用も異なってきます。離婚に際しての合意が得られなければ問題は複雑化し、当事者だけでは解決ができなくなります。そのため両者の関係性によって、離婚の種類を選択していく必要があります。ここでは離婚の種類とそれぞれの詳細を解説していきましょう。

離婚の種類は4つある

日本における離婚には、次の4つの種類があります。

・協議離婚

・調停離婚

・審判離婚

・裁判離婚

協議離婚とは、第三者を挟まずに当事者同士の話し合いにより離婚の同意に至るものです。離婚届けの用紙を役場から入手してそれぞれに署名捺印後、2名の証人にも同様に署名捺印をもらいます。離婚届けを窓口に提出して受理されれば、離婚は成立します。ただし、未成年の子がいる場合には、親権者の取り決めが必要となります。

当事者同士の話し合いで離婚の同意が得られない場合には、裁判所において離婚の調停を行います。調停委員が間に入り、離婚、財産分与、養育費、慰謝料について双方が納得するまで協議します。条件の調整により双方が折り合えば、その旨を調停調書に記載して離婚が成立します。

調停で双方の主張が食い違い、決着するのが困難な場合に、審判官が職権で審判するのが審判離婚です。しかし2週間以内の異議申し立てにより審判の効力が失われるため、実際にはあまり行われていません。

裁判離婚は離婚調停が不調で成立を見なかった場合に、一方の当事者が訴えを起こして開始します。離婚協議からいきなり裁判に進むことはできません。裁判での判決に不服があれば、さらに上級の裁判所に控訴ができ、最終的には最高裁判所まで争うことも可能です。

90%の夫婦が協議離婚で解決

日本で行われている4つの種類の離婚のうち、大部分を占めるのが「協議離婚」です。1950年代までは95%を占めており、現在でも90%以上が協議離婚で離婚を成立させています。これ以外の調停や審判、裁判離婚を合わせても占める割合は10%以下です。(厚生労働省・2016年人口動態調査より)

協議離婚では法的な条件などの規定に縛られることなく、どのような理由でも自由に離婚が決められます。性格の不一致や生活パターンのズレなど、決定的とは思われない理由でも、双方が合意すれば離婚を成立させられます。また、協議離婚に際しては、子どもの親権、財産分与、慰謝料についての取り決めが必要です。法的な決まりがないため、口約束で済ませるケースも多いようですが、後のトラブルを回避するためには公証役場での公正証書作成が推奨されています。個人的な合意書とは違い、公正証書に記載があれば、養育費などの支払いが滞った際に強制執行が可能となります。

協議の末、離婚の合意が得られない場合には、相手方の居住地の家庭裁判所に「夫婦関係等調停申立書」を提出し、「調停離婚」の手続きを開始します。

離婚にかかる期間と費用

協議離婚の場合では、ほとんど費用負担はありません。話し合いで決着を付けて、役場に離婚届けを提出する分にはかかる費用はゼロ円です。公正証書を作成する際には、慰謝料や養育費の支払い額によって手数料が変わります。例えば支払い総額が100万円までであれば5,000円、1,000万円までならば17,000円というように定められています。

協議離婚の場合には、成立までの期間は一般的に平均半年前後です。合意が早ければそれだけ期間は短縮されますが、基本的には調停は月に1回とする裁判所が多いため、早期の決着は期待できません。調停離婚にかかる費用は、申立や事務手続きを合わせても5,000円程度で1万円を超えることはほぼありません。支払いは切手や収入印紙で行い、裁判所から細かく指示されます。

審判離婚は全国でも年100件弱という非常に稀なケースで、離婚の合意があっても何らかの事情で裁判所での離婚調停ができないという場合が多いようです。審判が下された時点で離婚が成立しますが、2週間以内の意義申し立てで無効化されます。

費用負担、成立までの期間とも、もっとも開きが大きくなるのが裁判離婚です。裁判所に支払う手数料でも、離婚のみを請求する場合と慰謝料を含める場合では金額が異なります。また慰謝料の額によって、印紙代が変わります。さらに裁判離婚では、弁護士への依頼料相場が80~100万円と高額です。裁判の争点の難易度によっては3年以上かかるケースもあり、長期化するほど費用負担が膨らみます。

離婚手続きのためのポイント

協議離婚はもっとも簡便で費用負担も少なくて済みますが、第三者の介入がないためあやふやな取り決めになりがちです。離婚後のトラブルを避けるためにも、面倒でも公正証書を作成しておくことが重要です。しかし、お金や子どものことで話し合いがこじれてしまう、相手が離婚に応じてくれないなどという場合には、弁護士への依頼も検討しなければなりません。

離婚で裁判を起こす場合には、訴状に記載できるだけの離婚原因が必要です。原告として相手を訴えるためには、不貞行為など民法770条が定める離婚原因が証明されなければなりません。このような場合には、離婚問題に詳しい弁護士へ依頼することをおすすめします。特にDVやモラハラが原因の場合、素人が強引に進めると状況が悪化することがあるため、弁護士に相談しながら、慎重に進めるようにしましょう。

離婚に詳しい専門家の意見を参考にしよう

いずれのケースにおいても手続きを滞りなく完了させるためには、法律のプロのアドバイスがあれば安心です。特に調停や裁判に至る場合には、離婚問題に精通した弁護士に相談しながら進めていけば、ひとりで思い悩むこともありません。法律がからむ煩雑な手続きは、都度確実に処理していく必要があります。離婚という人生の局面を乗り切るためにも、専門家の知識を活用していきましょう。

プロへ一括相談・見積もり依頼ができます!

カンタン・便利な「まとめて相談(無料)」

全国選りすぐりのプロが5000人在籍。フォームに入力して送信するだけで、実績あるプロたちから様々な回答・提案が届きます。比較検討して依頼先を選ぶことができるので、より良いプロが簡単に見つかります。

無料で一括相談・見積りする

ニューストピックスについて

\SNSでシェアしよう!/

プロのコメント

裾分篤 行政書士
  • 行政書士マコサポートオフィス
  • 裾分篤行政書士

離婚する前に専門家に相談しましょう! 記事に記載があるとおり、離婚するまでには決めなければいけないことがたくさんあるんです。 あなたが今、もし離婚を考えているのであれば、精神的にかなりまいっているかもしれません。そのような精神状態では、正常な判断ができなくなる恐れがあるので注意しましょう。 また、離婚後の生活についてもいろいろと考えていかなければいけません。特に子供がいる場合、専業主婦などで今まで配偶者の収入に依存して生活していた場合などは、財産分与・慰謝料・養育費などについても、できるだけ相手に非があれば、多くもらえるにこしたことはありません。 お金に関すること以外でも、子供の親権などについても一度決まって離婚協議書に記載したり、役所に届け出たりしたものを、後で変えようと思っても簡単にはいきません。 何事も事前準備が大切です。 私はまずあなたのお話をしっかりと聞かせていただいた上で、専門家として、妻を持つ夫として、子を持つ父として、いろんな角度から、あなたが離婚によって受ける精神的・経済的負担ができる限り少なくなるようにアドバイスをしていきます。 可能であれば、夫婦関係改善へ向けてのアドバイスもできるかもしれません。 離婚を考える原因、離婚に至る原因は人それぞれです。 他の人からしたら、「なんでそんな事で離婚するの?」といったことでも、当人同士にとっては重大な離婚原因となっていることもありますからね。 離婚は新しいスタートでもあります。 あなたができるだけ精神的にも経済的にも良い状況で新しいスタートをきれるように、お手伝いをさせていただきます。 新潟市にお住まいの方は、電話、メール、スカイプ、対面での相談は初回の1時間を無料で対応しています。 秘密厳守でご相談にのらせていただきますので、お気軽にご連絡ください。

荻原正樹 司法書士
  • 司法書士おぎわら相続登記事務所秋田
  • 荻原正樹司法書士

当事者の協議で離婚の合意がなされれば、役所に離婚届を提出することで離婚が成立します。 もっとも、この際には、養育費の支払い等などについて、きちっと離婚協議書という形で残しておく必要があります。 離婚協議書については、公正証書にしておくとより安心です。 また、離婚の協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に離婚調停の申立てをします。 離婚協議書や調停申立書などにつきましては、当事務所までご相談ください。

片岡弘明 行政書士
  • 片岡行政書士法務事務所
  • 片岡弘明行政書士

 最近相談を受けるのは、「何となく離婚したいんだけど…どうすればいいのか」というものです。夫婦間で大きなトラブルがあるわけでもなく、ただマンネリな生活から脱却したいという感じの離婚です。女性からの相談が多いのですが、男性からの相談もあります。このような場合、以前なら明確な離婚理由もないのに離婚を切り出されれば相手方は少なくとも一旦は拒否し、理由を尋ねてその如何によって判断するというのが一般的なものでした。しかし、現在はこの「なんとなく離婚」があっさり成立してしまうことが少なくありません。相手方も煩わしいことを敬遠するのか、二つ返事で判を押してしまうというものです。しかし、離婚は離婚届を出しさえすれば成立してしまいます。離婚成立後に子の養育費や財産分与などを協議をすることはかなり困難です。いち早く離婚したいという気持ちはいったん抑えて専門家に相談することをおすすめします。特に自分にも相手にも不貞行為等の離婚原因がなく、お互い争いがない場合で未成年の子がいる、住宅ローンが残っているいなどはそれらの問題にしっかりと向き合わないと後々大きな問題となる恐れがあります。行政書士は感情面だけでなく現実的な諸問題についてもアドバイスしながら、離婚協議書、公正証書作成に対応しています。アドバイスは将来に向けたライフプランにも通じます。離婚を思い立ったらまずご相談を!

生井雅英 社会保険労務士
  • なまい社会保険労務士事務所
  • 生井雅英社会保険労務士

離婚は当事者にとって大きな負荷がかかる出来事です。財産分与の問題、親権の問題等々。 それにプラスして知っておいた方がいい制度として「離婚時における年金分割制度」があります。 一般の人が意外と誤解して理解している「離婚時における年金分割制度」について、ごくごく簡単に説明します。 「年金分割制度」は、年金「額」そのものを多い当事者から少ない当事者に分割するものではありません。 あくまでも、「厚生年金の保険料納付記録(標準報酬)」を分割できる制度です。 結構この辺を誤解されている方が多いようです。 しかも分割の対象となるのは、厚生年金の記録だけで国民年金の記録は対象となりません。 紙面の関係上、細かい説明は割愛させていただきますが、年金分割には、「合意分割」及び「3号分割」という制度があり、それぞれ要件が異なっております。 若くして離婚される場合には、年金受給は先のことなのであまり現実にピンとこないかもしれませんが、将来のことを見据えて、年金分割手続も離婚の際には忘れてはならない手続の一つだと思います。

コメントする

この記事の監修者

【ご縁を大切にし、一つひとつの案件に心を込めて対応】 これまで寄せられた相談は非常に多岐にわたり、いずれの案件にも全力で立ち向かい、ご依頼者様に満足していただけるよう、長年培って...