海外からシェフやパティシエを招聘したい!ビザ申請の方法は?

外国人在留・ビザ

外国人を雇用する際には、仕事内容と在留資格の関係に注意しなければなりません。シェフの場合は、「技能」というカテゴリでのビザ取得となります。その道での実績が求められるため、本国での就業年数など条件をクリアしている必要があります。海外からシェフを招聘する際に、経営者が注意するべき条件や申請内容について確認していきます。

日本で働くにはビザと就労資格が必要

外国人が日本国内で働くためには、入国や滞在の許可とは別の就労資格が必要となります。一般的な名称として使われている「就労ビザ」というものは、実は存在していません。ビザは入国や上陸のための査証であり、日本に入る際にそれぞれの国にある外務省の出先機関でパスポートに付与されます。

日本の国内に滞在できる在留資格には27種類ありますが、このうち働くことができる資格は17種類です。日本国内で働き、何らかの報酬を得るためには、定められた17種類のカテゴリのいずれかに属している必要があります。

17種類の在留資格とは、外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、経営管理、法律会計業務、医療、研究、教育、技術人文知識国際業務、企業内転勤、興行、技能、技能実習、高度専門職です。

実際に従事する業務が申告した種類と違っている場合には、在留許可が下りません。また、それぞれの就労資格には条件があり、その条件を満たしていない場合にも日本で働くことができません。

技能ビザは熟練したプロだけが取得可能

海外からシェフを招く場合には、在留資格の中の「技能」が該当します。技能ビザは、“日本の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動”を行う際に許可されます。

技能ビザ取得が可能となる分野は、飲食以外にも多岐にわたります。例えば土木や建築、外国製品の製造修理、宝石や貴金属関連、動物の調教、航空機の操縦、スポーツ指導なども技能ビザの対象となります。

外国人シェフが技能ビザを取得するためには、調理師の免許があれば良いというわけではありません。技能ビザは産業上の特殊な技能を保有する人物に対して与えられる許可であるため、熟練した調理技術をもつ人材ということを証明する必要があります。

具体的には調理に関する教育を受けた期間を含め、10年以上の実務経験があれば許可申請ができます。ただし現在まで継続した経歴が必要となり、現時点で異なる仕事に就いている場合には技能ビザの取得が難しくなります。

技能ビザが取得できないケース

10年以上の実務経験が証明できても、技能ビザの取得対象外となることもあります。

技能ビザ申請の取得要件では、「我が国において特殊な」技能であることを求めています。外国人シェフの場合、日本生まれの料理を専門としていれば、技能ビザは取得できません。フランス人シェフが日本風ラーメンで就労しようとしても、申請は却下されます。

また、低賃金で外国人を雇うという目的では申請に対する許可は下りません。日本人と同等以上の賃金であることが証明されなければ、技能ビザの取得は難しくなります。

ウェイターや下働きの人材を海外から確保しようとしても、就労許可を得るのはまず不可能です。

技能ビザの申請にあたっては、雇用側の経営状態もチェックされます。財務状況を確認できる書類の提出を行い、会社の将来に不安があると見なされればビザ申請もうまくいきません。開業したばかりで経営が安定しないうちの外国人シェフの招聘は、まったく不可能ではありませんが、見込みは薄いと考えられます。

海外からシェフを招聘する際に気をつけるポイント

技能ビザの申請にあたっては、調理を学んだ学校の卒業証書、資格や免許証のほか、以前働いていたレストランの在籍証明といった実務を証明する書類が必要となります。

また許可申請時には、雇用条件を詳細に明記した雇用契約書の添付が求められます。経営者側では、技能ビザ取得の障害とならないよう、しっかりと準備をしておかなければなりません。最近では書類の偽造が多いため、審査も厳しくなっています。実務期間の条件にわずかな日数が不足したばかりに、帰国を余儀なくされる例もあります。細部にわたって確認をするのも、経営者の役割です。

技能ビザの手続きには、通常2~3か月は見ておく必要があります。種類の不備や差戻しなどがあれば、半年にもわたる可能性も考えられます。経営戦略に支障がでないよう、外国人シェフの招聘には、時間の余裕をもって対処することが重要です。

ハードルの高い技能ビザの取得は専門家の力が必要

腕の良い外国人シェフがいる店は人気があります。店の経営強化策として、海外からシェフ招聘することを考えている経営者も多いのではないでしょうか。しかし外国人の雇用は、日本人シェフを雇うように簡単ではありません。不備なく手続きを進めるためにも、技能ビザ取得に精通した専門家に相談することをおすすめします。

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プロのコメント

遠山智弘 行政書士
  • 行政書士遠山法務事務所
  • 遠山智弘行政書士

お世話になります。 行政書士遠山法務事務所の遠山です。 わたくしの事務所にも、数多くの国のお客様がご相談にまいります。 今回のような事例で多いのは、ネパール料理、インド料理のシェフを外国から日本に呼びたいという案件ですね。 条件として一番大切なのが、何故、日本人のシェフではだめなのかというのが、入国管理局からの審査の対象となります。 在留資格としては「技術 人文知識 国際業務」に該当しますが、この資格はほとんどがシェフになります。 調理の経験が10年以上あることを前提に、10年間の立証資料をそろえるところから始まります。 レストランなどを経営しています。経営者様、「まず当店において日本人のシェフではいけないのか」その専門性、また賃金を日本人と同等かそれ以上、支給することが条件にもなってまいります。 日本の雇用事情がまだまだ厳しい状況の中で、申請をしても100%許可が下りるわけではないのが正直なところであります。 しかし、私たち、行政書士は少しでも、許可が下りる様、全力でお手伝いをさせて頂きます。 お気軽にご相談ください。  

片岡弘明 行政書士
  • 片岡行政書士法務事務所
  • 片岡弘明行政書士

中小の中華料理店やタイ料理店などのエスニック料理店において、料理人に欠員が発生した場合、この問題が深刻になるケースがあります。後任の料理人のキャリアや腕が申し分がないと思えても在留資格を取得できないということが多々あります。その理由として、料理人としてのキャリアに穴がある、例えば料理人一筋にやってきたわけではなく、単純工として働いていた期間がある、あるいは帰郷して農業に従事していた(家の仕事を手伝っていた)期間があるなどの場合です。また、過去働いていたレストランやホテルがすでに存在しない、あるいは経営母体が変わっていて雇用証明書が発行されないなどの場合もあります。  一方、このような弊害への対応として、タイでは国家による料理人の検定制度があります。この検定で一定の成績を収めた者に対し技能証明書が発行されます。キャリアが短くとも、あるいは雇用母体の規模が小さいものであっても、習得した技能が優等であれば一定の評価を与えてくれるものです。  但し、この証明書は在留資格の取得を必ずしも担保するものではありません。やはり、料理人の在留資格取得については、欠員が発生した段階から専門家に相談することが重要です。当事務所では、料理人やマッサージ師等の在留資格取得の実績があります。ぜひご相談ください。

萩原伸一 行政書士
  • 萩原行政書士事務所
  • 萩原伸一行政書士

外国人シェフ招聘の際に留意すべきポイント 広い意味でビザは、査証と在留資格を指すことが多く、査証は、海外の日本大使館・総領事館において発給されるものです。 査証は、外国人の日本入国に際して事前に審査を終了していることを証するもので、日本へ上陸申請をするための要件の一つであり、入国を保証するものではありません。 外国人シェフの技能ビザを申請するためには、熟練した調理技術を持つことを、調理学校の卒業証明書とか調理に関する資格や免許の他に以前働いていたレストランの在籍証明など就業年数と実務の経歴を証明する書類が必要です。 最近は書類の偽造が多いこともあり、ビザ(査証)の発給審査に際して海外の日本大使館・総領事館では、疑義のある案件ですと現地で証明書の発行先に照会・確認を行なったりすることも生じています。 その結果、そもそも当該レストランが存在しなかったり、レストランはあってもビザ申請人たる外国人シェフの在籍歴がなく虚偽の申請であることが判明したり、というようなことが起こっています。 以上、これまでの実務経験を踏まえて大まかな事例を挙げてみました。 外国人シェフ雇用のための技能ビザ取得だけでも色々と煩雑な手続きに戸惑うこともあるでしょう。 でも困ったときは、専門家に相談されることをお勧めします。 萩原行政書士事務所では、初回無料相談も受け付けております。 **************************************** 〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-14-2-504 萩原行政書士事務所 行政書士 萩原伸一 Tel & Fax: 03-6421-1920 E-mail: visa.hagi@gmail.com HP: https://www.visahagiwara.com ****************************************

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この記事の監修者

はじめまして、行政書士の遠山智弘(とおやま ともひろ)です。 行政書士は官公署(役所など)に提出する書類作成の代行をはじめ、契約書や遺言書作成のプロです。 建設業許可申請や...