整骨院を開業したら忘れずに! 健康保険・労災保険取扱いの手続き方法

社会保険手続

整骨院などの場合、何も手続きをしないでいると、いったんお客さまが全額費用を負担して、お客さま自身が別途手続きをして健康保険や労災の請求を行います。しかし、整骨院側で各種保険を取り扱うための手続きをすることで、窓口精算が可能となり、お客さまの手間を減らすことができるようになります。

病院とはちょっと違う、整骨院の保険請求

整骨院というのは、病院での医療サービスとは全く違う施術となります。そのため、病院であれば健康保険証を提示するだけで、医療サービスに見合った保険負担額をお客さまが支払うだけで済ませることができます。

しかし、整骨院で施術を受けた費用は「療養費」扱いされます。療養費の場合、施術にかかった費用はお客さまが整骨院に一度全額支払いを行った上で、後日お客さま自身の手続きによって一部負担金を除いた給付を受けることができます。これを「償還払い」といいますが、お客さまにとって非常に面倒であり、時には給付を受けることを忘れてしまうことがあります。

そのため、病院ではないもののお客さまの負担を少しでも減らすために、整骨院では「受領委任」という制度が認められています。受領委任の制度を活用することで、お客さまは一部負担金だけを整骨院に支払い、整骨院がお客さまに代わって保険請求をすることができるようになります。事前に療養費支給申請書(レセプト)へサインをもらう必要がありますが、給付の手続きをするよりもはるかに楽になるでしょう。

整骨院が健康保険を取り扱うためには

お客さまの手間や負担を少しでも減らすためにも、整骨院にとって受領委任制度は積極的に取り入れていきたいものです。この制度を活用して健康保険を取り扱うためには、「受領委任契約」を交わさなければいけません。受領委任契約を結ぶ方法は、主に次のようなものがあります。

・社団法人会員になる

・柔整団体等に加入した上で地方厚生局と都道府県知事と個別契約をする

独立開業している整骨院の場合、現在は後者の個別契約を結んでいるケースが多いです。地方厚生局と都道府県知事との受領委任契約を交わすためには、いくつかの書類を提出しなければなりません。この書類は、場合によっては都道府県によって違う可能性がありますので、事前に確認をしたうえで手続きを進めていくようにしましょう。

手続きに必要な書類

整骨院で保険適用をするために受領委任契約を交わすためには、主に次のような書類が必要になります。

・確約書

・申出書

・柔道整復師免許書の写し(該当する柔道整復師のもの)

・保健所開設届・変更届の写し(施術所の確認ができるもの)

・施術管理者選任証明(開設者と施術者が相違する場合)

・柔道整復療養費の受領委任の取り扱いに係る申し出(同意書)

 ※施術者以外に柔整整復師がいる場合

上記の書類を地方厚生局に提出し、承認を受けると全国保険協会や船員、日雇い、組合、国保、後期高齢者などの健康保険の取り扱いができるようになります。

(共済保険や自衛官の請求を行うためには、健康保険とは管轄が異なるので、別途手続きが必要です)

労災保険も取り扱える?

整骨院の場合、労災保険の指定を受けておくこともおすすめします。労災保険が適用されると、お客さまの費用負担はゼロになります。労災保険の指定を受けていないと、健康保険同様に一度お客さまが代金を支払って、あとからお客さま自身が労働基準監督署に請求をしてもらうというプロセスが発生してしまいます。

整骨院が労災保険の指定を受けていれば、お客さまは労災用の請求書を持って行くだけで済むようになります。整骨院側では、その請求書を受取、施術内容や費用を記入して、管轄の労働基準監督署に送付するだけです。お客さま自身が、費用を立て替える必要もなくなります。

労災保険の指定を受けるための手続き

整骨院で労災の指定を受けたい場合は、次の必要書類を準備したうえで、管轄の労働局に申請を行います。

・申出書

・確約書

・指定指名機関登録報告書

・施術所開設届の写し

・施術所の平面図

・施術所付近の見取り図

・柔道整復師免許証の写し

上記の必要書類は、整骨院における柔道整復師が一人であり、なおかつその一人が開設者であることが条件となります。もし、開設者が法人であったり、柔整師が複数存在する場合は、下記の書類が必要となりますのでご注意ください。

・開設者以外の柔道整復師が担当した施術に係る受任者払の指名施術所申出書

・柔道整復施術費用の受任者払に係る同意書(柔整師が複数いる場合)

・受任者選任届(開設者が法人の場合、開設者と柔整師が同一でない場合)

お客さまにとって利用しやすい整骨院へ

健康保険の受領委託契約や労災保険の指定を受けておくことで、お客さまの手間や負担をかなり軽くすることができます。また、お客さまの中には、本来は労災であるにもかかわらず、人事担当者に労災の知識がない、もしくは会社が労災を認めないといったトラブルを抱えていることもあります。そのようなことをお客さまに相談を受けた場合、すぐに対応をすることができるように、社労士との連携を強めておくということも必要でしょう。

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この記事の監修者

雇用関係の助成金を使った経営プランのご提案をいたします。 雇用関係に関してお悩みの社長様、是非、ご相談ください。 ただし、中小企業庁、市町村関係の創業、経営改善支援、ものづくり...

プロのコメント

小川逸朗 行政書士
  • 小川逸朗行政書士事務所
  • 小川逸朗行政書士

開業の届け出 施術所開設届 保健所に提出する届出です。必要添付書類と合わせて提出します。施術所開設届は、整骨院解説後10日以内に提出しなければいけないため注意が必要です。 また、保険請求をするためには厚生局への申請が必要です。申請をする際は施術所開設届のコピーが必要ですので、開業初日から請求のできない施術をしてしまうケースが少なからずあります。 このため、施設所開設届の届出時はプレオープンとし、その後、届出が受理されてから本格的なオープンにすることをおすすめします。 受領委任取扱いに係わる申し出を忘れずに 管轄の地方厚生局に提出します。社団法人の会員になれば団体協定になりますが、個人で請求を行う場合は、保険請求の際に契約記号番号が必要です。受領委任契約により契約記号番号が発行されるのですが、これは各都道府県の知事に承諾を受けていることを示す番号です。 各種共済番号の取得も 国家公務員関係の保険者へは、共済組合連盟に申請を行います。 また、地方公務員関係の保険社へは、地方公務員共済組合協議会に申請を行います。 その他、自衛官関係の保険社に請求をするためには、防衛省に申請を行い、防衛書番号を取得しましょう。

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