猫に囲まれる幸せな仕事「 猫カフェ」開業に必要な許認可とは?

各種許認可申請

飲み物を片手にくつろぎながらかわいい猫たちと触れ合えることで人気の「猫カフェ」が、近年、数を増やしています。話題を聞き、自分でも猫カフェを開いてみたいと考える経営者の方もいらっしゃることでしょう。新しい業態に挑戦しようと考えたときにぶつかるのが、必要な資格や申請手続きの問題ですね。猫カフェを開きたいけれど何をすべきかわからないという方のために、ここでは、猫カフェ開業に必須となる2つの許認可についてご説明します。

カフェ営業に必要な「食品関係営業許可」

「猫カフェ」はカフェですので、飲食物を提供するお店に必要な「食品関係営業許可」の申請をしなければなりません。食品関係営業許可のうち、猫カフェの開設に必要となる可能性があるのは「喫茶店営業許可」と「飲食店営業許可」です。

・喫茶店営業許可…飲み物(酒類除く)と茶菓のみを出す場合に必要。

・飲食店営業許可…飲み物に加え料理も提供する場合に必要。

どちらの場合も資格を持った調理師が在籍する必要はありませんが、常勤職員から「食品衛生責任者」を選ばなければなりません。食品衛生責任者は、都道府県などの食品衛生協会が定期的に開く講習会に参加する必要があります。

●申請の手順

(1)食品関係営業許可を取得するためには、保健所への事前相談が推奨されます。設備や設計が基準に合致するかどうかの確認が必要ですので、施設の図面などを持参しましょう。

(2)施設完成予定日の10日ほど前をめやすに必要書類を提出します。提出先は所轄の保健所です。

(3)保健所の担当者による施設の立入検査が実施されます。検査には営業者の立ち会いが必要です。

(4)立ち会いの結果問題がなければ「営業許可書」が交付されます。

猫を取り扱うための「第一種動物取扱業」

猫カフェの場合は一般的なカフェとは異なり「猫を飼育してお客様に触れ合っていただく」ための許可が必要となります。そこでしなければならないのが、動物管理センターへの「第一種動物取扱業」の申請です。

第一種動物取扱業とは、動物にかかわる特定の業種を営むために必要な許認可です。認可が必要な業種は販売・保管・貸出し・訓練・展示・競りあっせん・譲受飼養ですが、猫カフェはこのうち「展示」に該当します。また、第一種動物取扱業の対象は実験動物や産業動物を除く哺乳類・爬虫類・鳥類なので、哺乳類である猫も対象となるのです。

第一種動物取扱業の認可を受けるためには常勤職員のなかから「動物取扱責任者」を選ぶ必要があります。猫カフェで動物取扱責任者になれるのは、次の3つの条件のうちいずれかに該当する人のみです。

(1)第一種動物取扱業「展示」において半年以上の実務経験がある

(2)学校(高・大・専門学校など)の動物関係学科を卒業している

(3)定められた資格を所持している(愛玩動物飼養管理士、家庭動物管理士など)

また、自治体によっては、登録申請より前に「動物取扱責任者研修」を受ける必要があります。

営業許可の判断は自治体により異なる

猫カフェのような動物カフェに関しては、営業許可の統一された要件がまだないのが現状です。そのため、ときに困った問題も起こります。

猫カフェでは、衛生的な環境を保つことが重要な課題です。そのため、飲食スペースと猫スペースは分離させなければなりません。

基本的には、

・厨房に猫が入れないような構造

・猫用と人用の施設やアイテムは完全に分ける

などが必要となりますが、どこまでの対策を施すべきかという線引きは、自治体によってさまざま。例えばスペースを分ける仕切りひとつ取っても、A市「天井まで完全にカバーする仕切りが必要」、B市「カウンター程度でOK」と、求められる施設レベルが全く違うケースもあります。

さらに、組織内での認可基準が曖昧なまま運用している自治体もゼロではありません。一方で愛知県の『いわゆる「ドッグカフェ」に対する衛生指導要綱』のように、動物カフェの認可にかかわる明確な基準を設けようと動いている自治体もあります。

「申請はしたが、立入検査の結果施設の改修が必要となった」とならないように、猫カフェの営業許可申請前に、管轄の自治体に要件をしっかり確認しておくことが大切です。

「命」を扱う仕事だから準備も申請手続きも慎重に

猫カフェの開設に必要なのは「食品関係営業許可」と「第一種動物取扱業」の2種類です。しかし、動物の展示業と飲食業を組み合わせた業態にかかわる明確な許可基準は整備されていません。猫カフェは通常の飲食店とは異なり、命を扱い、猫の幸せを第一に考えなければならない大事な仕事です。申請前に必ず管轄の機関に相談して、自治体ごとに異なる許可の要件を把握することが大切です。スムーズに進めるために信頼のおける行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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この記事の監修者

「誰に相談すればいいの?」 『私にご相談ください!』 相談内容ナンバー1は、 「誰に相談すればいいかがわからない。」 です。 私がお手伝いできることであれ...

プロのコメント

片岡弘明 行政書士
  • 片岡行政書士法務事務所
  • 片岡弘明行政書士

猫カフェに限らず、動物を取り扱うためには「動物取扱業」の登録あるいは届出が必要となります。本文中にあるとおり猫カフェに限らず、ペットショップ、ペットシッター、ペットホテル、動物トレーナー、移動動物園等を営利で行う場合は「第1種動物取扱業」の登録が、また、飼養施設を設置しこれらの業を非営利で行う場合は「第2種動物取扱業」の届け出が必要となります。特にボランティアで動物の譲渡、里親探しなどを行おうとする場合には、必ず事前に保健所にて要件を確認するようにしてください。

小川逸朗 行政書士
  • 小川逸朗行政書士事務所
  • 小川逸朗行政書士

猫カフェにも色々とあり、 猫と遊べる、過ごせるスペースを 解放しているだけで、ドリンク などはペットボトルのものを販売 しているところもありますが このような形態であれば飲食店には なりませんので、「動物取扱責任者」の取得と「動物取扱業」の届出で大丈夫ですが カフェとして飲食の提供など する場合は「食品衛生責任者」の 資格、「飲食店営業許可」の取得も必要になります。 食品衛生責任者は、食品衛生協会が行っている講習を受けるだけでなれます。 店舗が完成したあとで保健所の衛生状況の検査を受け、 消防署への届出など終え、 「飲食店営業許可」を取得します。 但し保健所は地域によって判断が違いますので、事前に相談することをおすすめします

安藤光晴 行政書士
  • みらい行政書士事務所
  • 安藤光晴行政書士

最近猫カフェの応用として猫民泊なるものもでてきました。 猫と戯れることができる宿泊施設ですが、旅館業においても衛生基準のハードルは厳しいものとなっています。 猫を商売道具として扱うのではなく命あるものを大切に共存することも大切ですね。

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