起業家が知っておくべき制度融資の仕組みと申込み手続き

資金調達支援

起業時の資金調達の方法として、事業実績の乏しい起業家でも借り入れができる低金利の制度融資を利用する方法があります。制度融資の申し込み方法と手続きについて解説し、経営者におすすめの制度融資をご紹介します。

制度融資のしくみと申し込み手続き

制度融資とは、それぞれの自治体が中小企業を支援するために行っている融資制度です。

制度融資の申し込みを行うには、自分の住んでいる最寄の自治体へ行き、必要な創業計画書の書き方の説明を受けます。次に、信用保証協会に、融資を受けるための保証の申し込みを行います。審査を通じて、経営者に面談を行い、審査が通ったら、信用保証書を発行します。このときに信用保証料として20万円前後の経費がかかります。

そして、自治体から融資をしてくれる金融機関が紹介されます。金融機関に行く際には、信用保証協会発行の信用保証書が必要です。ここでも、融資審査があり、経営者に対して面談を行います。金融機関の融資審査を通れば融資が実行されます。

融資の申し込みをしてから、実行されるまでには約2ヶ月程度かかります。このように制度融資は、自治体、信用保証協会、金融機関の3者を通して行われます。

制度融資のメリット

制度融資の最大のメリットは、金融機関の審査が通りやすいことです。

また、通常の金融機関からの借り入れの金利より安く、固定金利で返済期間も長いため、返済の負担が軽いです。創業時は資金繰りが厳しい状況が続くこともありますが、制度融資には1年間の据置期間が設けられています。この据置期間とは、借入金の元本を返済しないで、利息のみ返済を行う期間のことをいいます。

さらに、自治体によっては、信用保証協会に対する保証料や金融機関に対する金利の一部を負担してくれる場合もあります。

借りやすく、返しやすいという特徴を持っているのが「制度融資」です。

制度融資のデメリット

制度融資のデメリットは、自治体ごとに制度融資の内容が異なることです。自分の会社に適した条件の融資が見つからないことがあります。提示された条件に従わなければならないため、融通も利きません。また、制度融資は、自治体、信用保証協会、金融機関の3者を通すため、融資が実行されるまでに時間がかかるのもデメリットです。

そして、制度融資の融資金額には限度額があります。通常、融資金額は自己資金の金額が限度となっています。税金の滞納や他の金融機関からの借り入れがある場合は、融資の審査を通ることは難しいでしょう。したがって、税金の滞納がある場合は、滞納分の精算をしてから、制度融資の申し込みを行うべきでしょう。

制度融資の例(千葉県)

千葉県には、事業資金の制度融資があります。条件は以下のようになっています。

・対象者   中小企業者

・資金用途  設備資金や運転資金

・融資限度額 設備資金の場合で1中小企業者等1億円以内、運転資金の場合で1中小企業者等8千万円

・融資期間  設備資金の場合で10年以内、運転資金の場合で7年以内

・融資利率  融資期間3年以下で1.5%、3年超5年以下で1.8%、いずれも±0.5%

・保証料率  年0.45%~1.9%

・必要書類  融資申込書(所定様式)

       前年度決算書または確定申告書の写し、決算後6か月以上経過した場合は残高試算表

       事業税の納税証明書(管轄の県税事務所で発行します)

       許認可業種の場合は許認可証の写し

       設備資金の場合は見積書、図面またはカタログ等

制度融資の例(千葉市)

千葉市には、小規模事業資金、経営安定資金の制度融資があります。条件は以下のようになっています。

・小規模事業資金

市内で事業を営む中小企業者のうち、下記条件の全てを満たす者。

1.保証協会の利用残高が総額1,250万円以下の者。

2.常時使用する従業員が20名(商業・サービス業は5名)以下の者。

【経営安定関連保証での利用】

市内で事業を営む中小企業者で、中小企業信用保険法に基づく認定(1号~6号)を受けた者。

【一般保証での利用】

1.最近3か月又は6か月の平均売上高が、前年同期と比較して5%以上減少している者。

2.負債総額が1,000万円以上ある倒産企業に対する売掛債権等を30万円以上有し、当該倒産企業に対する取引依存度が総売上高の20%以上ある者。

制度融資を利用するにあたっての注意点

制度融資は申し込みをしてから、実行されるまでに時間を要します。よって、早めに申し込みを行う必要があります。また、融資を通しやすい計画書の書き方や方法があるので、制度融資に詳しい税理士などに相談することも検討すべきでしょう。

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プロのコメント

久川秀則 税理士
  • 原・久川会計事務所(税理士法人)平塚橋事務所
  • 久川秀則税理士

日本政策金融公庫と東京信用保証協会は、創業融資を受けるための大変役に立つ公的金融機関です。開業までの時間がある場合には東京信用保証協会でしっかりビジネスの骨組みの作り方を学べば、最終的に東京信用保証協会が保証をつけて融資を受けることができます。事業計画書をしっかり書き上げれば。いずれの金融機関でもかなりの確率で創業融資を受けることができます。創業時に融資を受けない場合には、融資を受けられる幅が狭くなるので、融資を受けるならば創業融資を受けるべきで、ビジネスのテイクオフには、創業融資である程度の運転資金を持ったほうが、山あり谷ありの創業期を乗り切れる可能性が格段に高まります。ぜひ、利用しましょう。当事務所も応援します。

大藏浩幸 税理士
  • 大藏浩幸税理士事務所
  • 大藏浩幸税理士

信用保証協会が絡むと決算書など会計処理など詳細が問われることがあります 中小企業は会計処理を原則的に適用していくとなかなか? 税務執行上は処理できても会計上は?ということもあり得ます

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この記事の監修者

【中小企業から宗教法人、スポーツ選手まで 海外進出のサポートも充実!】 みなさんこんにちは。代表の今野真輔(こんの しんすけ)です。 税理士として開業したきっかけは、税...