スタッフを守る! 不当なクレームをつけられたときの解決ポイント

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事業で商品やサービスを提供していると、ときにはお客様から意見や苦情をいただくことがあります。お客様の意見や苦情は、今後の経営活動にとって有益な情報となるので大切にしなければなりません。しかし、日常業務に支障をきたすほどの常識を超えたクレームも存在します。クレーマー被害にあったときにどのように対応すればよいのか、クレーマー被害を少なくするにはどのような方法をとればよいのかについて解説します。

クレーマー被害とは

お客様からの意見や苦情は、本来は商品やサービスを提供していく上で、貴重な情報となるものです。商品やサービスに欠陥があったときにお客様が苦情を言ってくれることで、商品の交換や損害を補てんすることができるなど、商品やサービスを提供する側とお客様とが納得する解決策を考えることができます。苦情への対応がよければ、商品やサービスに欠陥があったとしても対応が誠実であるとの評価を受けることができるでしょう。しかし、中には苦情に誠実に対応したとしても、お客様がクレームを言い続け、常識を超えた苦情や要求に発展してしまうことがあります。このような場合を、クレーマー被害とよびます。

【具体例】

・常識からはずれた商品の使い方をして商品が機能せずクレームを言ってくる

「テレビを風呂で使ったら壊れた、交換しろ」と新品を要求。

・長期間、長時間に渡るクレーム

クレームの回数が毎日あるいは数時間ごとにあるなど業務妨害をする。

・消費者機関や関係官庁へ申し立てると威嚇される

「そういう態度なら○○に訴えて店を潰すぞ」と脅す。

・個人的な感情や不満、ストレスをぶつけられる

「お前の店の前で転んでケガをした」と治療費を要求。

「誠意が感じられない」と土下座を強要。

・無茶な解決を要求される

食べてしまったものに対して「口にあわなかった」と返金と慰謝料を要求。

・金銭解決を要求される

謝罪を受け付けず「誠意を見せろ」と繰り返し強く言い、金銭を遠回しに要求。

反社会的勢力との関係を匂わせて金品を要求。

クレーマーに対応するポイント

常識を外れたクレーマー被害に遭遇すると、クレームを言ってくるほうが悪く、クレームを受けているほうは悪くないという感情から、冷静さを失いがちになってしまいます。クレーマーに対応するには、まずは、落ち着いて冷静になる必要があります。クレーマーが何を不満に思ってクレームを言ってきているのかを理解し、誠意をもって対応することが必要です。

ただし、誠意をもった対応をするといっても、闇雲に謝罪をすればいいわけではありません。お客様の言い分を聞き、商品やサービスに欠陥があった場合には謝罪をすべきです。お客様の言い分が言いがかりであったり嫌がらせであったりする場合には、毅然とした態度で商品やサービスの説明にあたりましょう。ただし、こちらが悪くない場合にもお客様の誤解を解き、正しく商品やサービスの理解をして頂くという気持ちで、丁寧に対応する必要があります。このときに説明の態度が悪ければ、トラブルを悪化させてしまいます。お客様を責めるような言葉遣いをするのはやめ、言い回しに気をつけるようにしましょう。

対応できない悪質なクレーマーに遭遇したら

もし、対応できないクレームに遭遇し、クレームがエスカレートしていったらどうしたらよいのでしょうか。

たとえば、商品やサービスの欠陥があり商品の交換や損害額に相当する損害賠償を提案しても受け入れられず、高額な金銭を要求される場合があります。この場合、商品やサービスの欠陥を確認することができなければ、詐欺の可能性もあります。また、もし金銭の支払いができなければ、商品やサービスについての悪口をインターネットに書き込む、電話をかけ続ける、などという言動があれば、恐喝罪や脅迫罪にあたる可能性もあります。

悪質で対応しきれないクレーマー被害に遭遇したと思ったときには、まずは法律の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は法律的な観点から、商品やサービスに欠陥があったときの適切な損害賠償の水準や、詐欺、恐喝、脅迫についての対応についてアドバイスをしてくれます。

クレーマー被害を予防するための方法

クレーマー被害にあってしまって自分では対処できない場合には、弁護士に相談することが早期解決の方法となりますが、日頃からクレームを少なくしクレーマー被害の予防策をとることもできます。クレーマー被害に誠実に対応しても、うまく解決できなければ商品やサービスの評判が落ちてしまうこともありますので、事前の予防策をしっかりと行うようにしましょう。

クレーマー被害を少なくするには、商品やサービスの品質向上を目指すことが大切です。しかし、努力しても一定の割合で商品やサービスに欠陥が出てしまうことは避けられません。もしお客様から苦情がきた場合にどのように対応すればよいのかのマニュアルを作っておくと、いざ苦情がきたときに慌てないですみます。また、日頃のクレーム対応についての研修や訓練をすることも有効です。

スタッフを守るためにも必要なクレーム対応策

クレーマー被害を少なくするには、クレーマーへの対応や事前のマニュアル、訓練などが大切です。それ以外の対策として、電話の内容を録音していることをお客様に対して周知することも有効です。

顧客数が多い、通販での商品提供が中心であるといった場合には、必然的にクレームも多くなります。対応しきれないクレーマー被害には専門家である弁護士のアドバイスを受けることがおすすめですが、クレームの多い業種の場合には、いつでも弁護士にアドバイスを受けることができるように弁護士との顧問契約を検討してみるのもよいでしょう。

ニューストピックスについて

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この記事の監修者

【ご縁を大切にし、一つひとつの案件に心を込めて対応】 これまで寄せられた相談は非常に多岐にわたり、いずれの案件にも全力で立ち向かい、ご依頼者様に満足していただけるよう、長年培って...

プロのコメント

片岡弘明 行政書士
  • 片岡行政書士法務事務所
  • 片岡弘明行政書士

百貨店に勤務していたとき、店頭での販売員・外商部員、そして法務担当者など様々な立場でクレームを対応した経験があります。クレームはお客様からの貴重なご意見ととらえることもできます。一方、執拗で理不尽なクレームは、業務に支障があるだけでなく、受ける側にとって重大なトラウマとなることもあります。心労のため最悪退職せざるを得ない社員も少なくありません。販売は「心の仕事」なのです。それゆえ上層部はクレームをどこまで受容するか、範囲を明確にしておく必要があるでしょう。例えば、長時間に及ぶ場合は、あらかじめ終了時間を決める、あるいはこちらから打ち切る。土下座は断固拒否する。人格を否定する罵倒があれば「これ以上は対応しない」と以後の対応を拒絶する。反社勢力を匂わすようなら警察に相談するなどです。  また、クレームを受けた場合、その当事者社員を叱責することはしてはいけません。叱責されたくないという気持ちから事実と異なる説明をすることがあるからです。クレーム解決後冷静にクレームの発生原因を探るようにしましょう。一社員の責任と言い切れない複雑な要因もあるからです。また、クレーム主は善良なお客さまとは限りません。悪質な場合はお客様扱いせず、毅然とした態度も重要です 当職は、クレーム対応についてサービス的側面また法務的側面おいても経験豊富です。社員教育の講師も承っております。是非ご相談ください。

秋山倫一 行政書士
  • 行政書士事務所秋山法務店
  • 秋山倫一行政書士

悪質なクレーマーに対しては、反社会的勢力同等の対処が賢明と思料します。 あらゆる詐欺事件等が横行する現在の世情においては「性善説」は不要、自社のリスク管理を最優先すべきです。 尤も、PL法、消費者保護法以下関係法令の遵守、社内規程等整備、及び訴訟に発展する可能性を踏まえ、顧問弁護士と情報共有は不可欠ですが。 「訴えてやる!」という一言に怖気づいてはいけません。悪質なクレーマーの要求を聞いていく内に、「対応が悪い」だの「モノの言い方が気に入らない」といった、本来の争点から次第に枝葉末節に論点がズレていくのがよくあるパターンです。 インターネットに誹謗中傷をばらまかれても、その真偽につき、必要であれば当該関係者に企業としてきちんと説明責任を果たせば済む事です。 「イチャモン裁判」の無駄、不利を当の悪質クレーマーも承知のはずですから。 自社のマニュアルに則り、フツーに毅然と対応すれば良いと考えます。

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