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遺言・遺産相続 > 遺産分割協議

生前に亡き妻が実の両親に財産を譲渡していたことが判明して相続を争った事案

末期癌であった奥様の看護を尽くし、奥様を亡くされたご主人よりご相談いただきました。 相続手続きをする中で、奥様が亡くなる直前に、奥様名義の銀行預金口座から奥様のご両親により預金全額が引き出され、奥様名義であった不動産もご実家の両親名義に変更されていたことを知りました。 残念ながら、奥様の生前から奥様のご実家とは関係がうまく行っていなかったご主人は、奥様のご両親に遺産相続を拒まれるのではないかと心配になり、相談に来られました。

佐久間篤夫 弁護士の対応

佐久間篤夫
お子様がいらっしゃらなかったため、遺産の相続分はご主人が3分の2、奥様のご両親が3分の1となるはずでした。 ご主人の代理人として奥様のご両親の代理人に遺産分割協議を申し入れましたが、先方からは相続放棄ないし相続分ゼロでの遺産分割を求められ、相続人間での対立が厳しく、遺産分割協議はできないものとして家庭裁判所に調停の申し立てをしました。 ご主人の思いは、できるだけ多くの遺産の相続をすることよりは、奥様の夫として生前奥様の看護などに尽くしたことをきちんと認めて欲しいという点にあり、種々の議論を重ねた上で調停委員を介した粘り強い交渉により、相手方から遺産分割として相当額の金銭の支払いを受けることができました。 ■ポイント  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 調停成立後、調停委員からは「調停がまとまるとは思えなかった」との感想を漏らされたほど、相続人間の感情的な対立は厳しいものがありました。 ご主人の感情的な「しこり」はすべて解消したわけではありませんでしたが、第三者を交えた交渉の成果が出たことは喜ばしいことです。 相続トラブルにおいて、理屈では割り切れない感情的な対立が深まると、当事者双方に代理人がついても交渉は進まず、かといって家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てると、そのこと自体が新たな感情的な火種になることもあります。 こうした骨肉の争いを避けるためには、やはり生前に遺産分割についての意見を遺言書にまとめておきましょう。