相談事例/実績

一覧に戻る

企業法務 > 契約書

契約書の文言の不備で紛争になったが、草案段階の記載が敗訴の理由になった事案

H社はその本店事務所が入居していたテナントビルの貸主であるオーナー企業と、賃料の見直しをめぐり争いになりました。 ビルの貸主は賃料の増額を求めましたがH社は据え置きを希望し、2年契約の更新1年前から協議を続けたものの合意に至らず、契約更新時期を過ぎてからもH社は従前の賃料を支払いながら協議を続けましたが協議は決裂。 貸主がH社を訴え、増額賃料と従前の賃料の差額分を遅延利息も付けて支払うよう求めました。

佐久間篤夫 弁護士の対応

佐久間篤夫
争点はH社が貸主と交わした賃貸借契約の特約条項に更新時の賃料算定方法の記載があり、その条項により貸主が主張するような増額賃料が算出されるかどうかにありました。 確認したところ、その特約条項の記載方法が曖昧で2通りの解釈ができる余地がありました。 最終的に審理の過程で貸主側から証拠として提出された「草案段階の契約書」に書かれた問題の特約条項の記載内容が、貸主の主張を裏付ける内容であったことからH社は全面敗訴となりました。 ■ポイント  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 紛争の予防のためには契約書を作成することが効果的であるとは言え、その契約文言が曖昧ではかえってその解釈をめぐり争いが生じる可能性があります。 契約書が存在していても、契約文言の意味が明確になっているかどうかを十分に検証できておらず、当事者間で発生してしまった紛争の解決には実は役に立たない例は後を絶ちません。 こうしたトラブルとなることを防ぐためにも、契約を交わす際には内容の適法性、正確性のチェックを弁護士にご依頼ください。